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かんきつ・落葉果樹の害虫に対する効果及び試験成績


 カイガラムシ類に対する基礎活性
種間感受性
ヤノネカイガラムシに対する効果
1.幼虫に対する効果
2.ふ化幼虫の分散への影響
3.次世代への影響
アカマルカイガラムシに対するアプロードとマシン油混用による効果
クワコナカイガラムシ1令幼虫に対する効果
 委託試験成績(抜粋)
かんきつの害虫に対する効果
ぶどうのフタテンヒメヨコバイに対する効果(岡山農試 1986年)
うめのウメシロカイガラムシに対する効果(福井圃試 1997年)
すもものウメシロカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
もものウメシロカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
なしのクワコナカイガラムシに対する効果(徳島果試 1996年)
りんごのクワコナカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
くりのカツラマルカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1988年)

種間感受性
アプロードに対する5種類のカイガラムシ1令幼虫の感受性は、クワコナカイガラムシ、ヤノネカイガラムシ、クワシロカイガラムシで高く、次いでイセリアカイガラムシ、ツノロウムシの順になりました。
5種カイガラムシに対するアプロードの効果
科名 種名 補正死虫率%
コナカイガラムシ クワコナカイガラムシ 100.0
マルカイガラムシ ヤノネカイガラムシ
クワシロカイガラムシ
100.0
100.0
ワタフキカイガラムシ イセリアカイガラムシ 97.2
カタカイガラムシ ツノロウムシ 67.1
ヤノネカイガラムシに対する効果
  1. 幼虫に対する効果
    1令幼虫処理では、大部分1令から2令への脱皮期に死亡しますが、一部2令になって死亡し、2令幼虫処理ではかなりの固体が成虫になりました。しかし、次世代幼虫数は極めて少なく、密度抑制効果が認められました。
    ヤノネカイガラムシ1令幼虫及び2令幼虫に対するアプロードの効果
    薬剤 濃度ppm 1令幼虫処理 2令幼虫処理
    処理前虫数 38日後
    雌成虫数
    処理前虫数 23日後
    雌成虫数
    69日後
    次世代2令幼虫数
    アプロード 250 464 0 380 60 0
    125 745 0 667 134 6
    DMTP 250 1382 0 928 0 0
    無処理 363 179 580 370 2053
    ポット植えグループフルーツにヤノネカイガラムシ1令、または2令幼虫を寄生させ、薬剤散布を行った。
  2. ふ化幼虫の分散への影響
    2令〜未成熟成虫に処理した場合、成虫期間中の生存および1♀当たりふ化幼虫数には影響はありませんが、ふ化幼虫の分散に大きな影響のあることが認められました。
    ヤノネカイガラムシ2令幼虫〜未成熟成虫処理でのアプロードの効果
    薬剤 成虫数 1♀当り幼虫数
    生存 死亡 分散 未分散
    アプロード 44 27 17 32
    無処理 121 39 47 14
    (アプロード250ppm、ミカン10葉当り虫数)
  3. 次世代への影響
    2令〜未成熟成虫に処理した時、ふ化幼虫の未分散、幼虫の死亡などの影響から次世代成虫数が極めて少なく、高い効果が認められました。
    ヤノネカイガラムシ2令幼虫〜未成熟成虫処理でのアプロードの効果
    薬剤 処理前虫数(6/28) 次世代成虫数(12/16) 防除効果(%)
    アプロード 275 19 95
    無処理 242 317
    (アプロード250ppm、ミカン10葉当り虫数)
    2令〜未成熟成虫に薬剤処理を行い次世代成虫数を調査
アカマルカイガラムシに対するアプロードとマシン油混用による効果
アプロードとマシン油を混用することにより発生ステージが混在するような時期においても安定した効果が認められています。
クワコナカイガラムシ1令幼虫に対する効果
クワコナカイガラムシ1令幼虫に対して遅効的ながら高い効果が認められました。
クワコナカイガラムシ1令幼虫に対するアプロードの効果
供試薬剤 濃度(ppm) 接種数 生存虫数
3日後 10日後 14日後
アプロード 250
50
59
63
58
58
8
2
0
0
DMTP 250
50
68
72
0
0
0
0
0
0
無処理 57 56 42 36


委託試験成績(抜粋)
かんきつの害虫に対する効果
対象害虫 試験概要 薬剤名 希釈倍数 防除率
ヤノネカイガラムシ 和歌山植防1997年
ハッサク26年生
6月7日処理
処理40日後調査
アプロード
フロアブル
1000倍 100%
アプロード
水和剤
1000倍 100%
ミカンヒメコナカイガラムシ 和歌山果園試1996年
ハッサク8年生
9月24日処理
処理30日後調査
アプロード
フロアブル
1000倍 100%
アプロード
水和剤
1000倍 100%
フジコナカイガラムシ 愛媛果試1985年
興津早世5年生
7月31日処理
処理8日後調査
アプロード
水和剤
1000倍 96%
アカマルカイガラムシ 宮崎果試1997年
早生温州10年生
6月11日・23日処理
9月26日調査
アプロード
フロアブル
1000倍 99%
ミカントゲコナジラミ 愛媛果試1997年
宮内伊予柑7年生
5月20日処理
処理27日後調査
アプロード
フロアブル
1000倍 100%
アプロード
水和剤
1000倍 100%
ヤノネカイガラムシ ミカンヒメコナカイガラムシ フジコナカイガラムシ
アカマルカイガラムシ ミカントゲコナジラミ
ぶどう/フタテンヒメヨコバイに対する効果(岡山農試 1986年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロード水和剤 2000倍 99%
アプロード水和剤 3000倍 94%
MEP水和剤 1000倍 87%
品種 マスカットオブ
アレキサンドリア
処理日 9/18
調査日 処理21日後
うめ/ウメシロカイガラムシに対する効果(福井圃試 1997年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロード
フロアブル
1000倍 99%
CVP乳剤 1000倍 87%
供試品種 :紅サシ 5年生
処理月日 :5/13
調査日 :処理124日後

すもも/ウメシロカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロードフロアブル 1000倍 100%
クロルピリホス水和剤 1000倍 99%
供試品種 :大石早生 8年生
処理月日 :5/6
調査日 :処理49日後
もも/ウメシロカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロードフロアブル 1000倍 100%
クロルピリホス水和剤 1000倍 98%
供試品種 :白鳳 5年生
処理月日 :5/10
調査日 :処理44日後
なし/クワコナカイガラムシに対する効果(徳島果試 1996年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロード
フロアブル
1000倍 100%
クロルピリホス
水和剤
1000倍 100%
供試品種 幸水 2年生
(ポット)
処理月日 8/21
調査日 処理19日後
りんご/クワコナカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1997年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロードフロアブル 1000倍 99%
DMTP水和剤 1500倍 96%
供試品種 :ふじ 4年生
処理月日 :7/13、8/15
調査日 :処理38日後
くり/カツラマルカイガラムシに対する効果(和歌山植防 1988年)
供試薬剤 希釈倍数 防除率
アプロード
水和剤
1000倍 100%
CVP水和剤 1000倍 100%
供試品種 :筑波 6年生
処理月日 :6/19、26
調査日 :第2回処理61日後