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特長
種類名 有機銅塗布剤
有効成分 8-ヒドロキシキノリン銅・・・5.0%
性状 黄緑色粘稠懸濁液
毒性 普通物
安全性 製品安全データシート日本農薬(株)へのリンク)
有効年限 3年
包装 (200g×10チューブ)×5、1kg×12
作用機構分類 FRAC M01(M)[有機同
  • 被害樹(病患部)の削り取り後や剪定後の切り口にそのまま塗布する有機銅剤であり、傷口や切口のゆ合を促進する。
  • 胴枯病等の枝幹病害の病患部削り取り後の塗布により再発を防止する。

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(製造・販売元 日本農薬(株)へのリンク)

なし胴枯病羅病樹、削り取り後塗布した状態
バッチレート塗布による健全なカルス形成
右:A剤、左:バッチレート
適用病害及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数・使用量 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 使用目的 有機銅を含む農薬の総使用回数
かんきつ(みかんを除く) 幹腐病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 3回以内
原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 3回以内
みかん 幹腐病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 5回以内 5回以内
原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 5回以内 傷口のゆ合促進 5回以内
なし 胴枯病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 12回以内(但し、塗布は3回以内、散布は9回以内)
原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 12回以内(但し、塗布は3回以内、散布は9回以内)
りんご 赤衣病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 7回以内(但し、塗布は3回以内、散布は4回以内)
銀葉病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 7回以内(但し、塗布は3回以内、散布は4回以内)
腐らん病 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 7回以内(但し、塗布は3回以内、散布は4回以内)
原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 7回以内(但し、塗布は3回以内、散布は4回以内)
おうとう 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 6回以内(但し、塗布は3回以内、散布は3回以内)
もも 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 8回以内(但し、塗布は3回以内、散布は5回以内)
うめ 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 3回以内
ぶどう 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 7回以内(但し、塗布は3回以内、散布は4回以内(但し、開花後は1回以内))
マンゴー 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 1回 傷口のゆ合促進 1回
かき 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 3回以内 傷口のゆ合促進 8回以内(但し、塗布は3回以内、散布は5回以内)
樹木類(あじさい、えぞまつ(苗木)、とどまつ(苗木)、せんりょう、まつを除く) 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 - 傷口のゆ合促進 -
えぞまつ(苗木) 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 2回以内 傷口のゆ合促進 2回以内
せんりょう 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 8回以内 傷口のゆ合促進 8回以内
とどまつ(苗木) 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 2回以内 傷口のゆ合促進 2回以内
あじさい 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 5回以内 傷口のゆ合促進 5回以内
まつ 原液 剪定枝の切り口、病患部の削除跡に塗布 剪定時及び病患部削り取り直後 4回以内 傷口のゆ合促進 4回以内

バッチレートの製品ちらし (日本農薬(株)へのリンク)
銅殺菌剤解説日本農薬(株)へのリンク)

上手な使い方
1. 病患部削り取り直後
病患部を削り取り後に処理する場合、最大のポイントは、病斑部を正しく削り取ることにあります。削り取りが不十分な場合には、塗布剤を処理しても再発する可能性がありますので、下記の図のように正しく削り取ってください。
2. 剪定時
2004年 日本農薬(株)社内試験
バッチレート
有機銅を配合、塗ったところがわかりやすく切り口からの病害菌の侵入を防止します。
無処理
対照剤
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 使用量に合わせ秤量し、使いきる。
  • 本剤の使用に当たっては、乾燥による固まりを防ぐため、ふたを外した状態で放置せず確実に装着する。
  • 使用直前によく撹はんし原液をそのままハケ等で塗布する。
  • りんご、なしに対しては病斑を見つけ次第病患部を大きめに完全に削り取りその傷あとおよびその周辺に十分塗布する。 また、剪定、整枝時や環状はく皮等による切口に予防的に塗布する。
  • 使用後のハケはそのまま放置せず、水でよく洗う。
  • かきに使用する場合、富有、松本早生富有などでは効果が劣る場合があるので注意する。
  • うめでは1年生切り戻し部への塗布により、枯れ込みが助長される場合があるので注意する。
安全使用・保管上の注意
  • 誤飲などないよう注意する。
  • 眼に対して弱い刺激性があるので眼に入らないよう注意する。眼に入った場合には直ちに水洗する。
  • 使用の際は農業用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用する。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼する。
  • 街路、公園等で使用する場合は、使用中及び使用後(少なくとも使用当日)に小児や使用に関係のない者が使用区域に立ち入らないよう縄囲いや立て札を立てるなど配慮し、人畜等に被害を及ぼさないよう注意を払う。
  • 水産動植物(魚類)に影響を及ぼす恐れがあるが、この登録に係る使用方法では問題ない。容器の洗浄水、空容器等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理する。
販売:日本農薬(株)