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特長
■種類名:ベンタゾン液剤
■有効成分:ベンタゾンナトリウム塩・・・40.0%
■性状:赤色澄明水溶性液体
■毒性:普通物(製剤)
急性経口: ラット LD50 ♂・♀ 2,063mg/kg
急性経皮: ラット LD50 ♂・♀ 6,050mg/kg以上
急性吸入: マウス・ラット LD50 ♂・♀ 16mg/L以上
皮膚刺激: 軽度の刺激性あり
眼刺激  : 軽度の刺激性あり
皮膚感作: 陰性
■有用生物に対する影響
魚毒性: A類相当
コ  イ: LC50(96時間) 1,000mg/L以上
オオミジンコ: EC50(48時間) 125mg/L
緑藻 :
EbC50(0〜72時間) 34.8mg/L
ErC50(0〜72時間) 100mg/L以上
鳥類(ウズラ・マガモ)  : 影響なし
有用昆虫(蚕・ミツバチ): 影響なし
■畑地土壌での半減期(圃場)
・沖積・埴壌土:7日以内
・火山灰・壌土:14日以内
■有効年限:7年
■包装:1Lx12
■作用機構分類:HRAC C3(6)[ベンタゾンナトリウム塩]

バサグランは、ベンタゾンを有効成分とする除草剤で、日本では1975年にベンタゾン酸が水稲分野で上市されました。その後、「酸」から「ナトリウム塩」に変更し継続試験され、1986年より麦類・とうもろこし等の畑作分野に使用場面を拡大しました。
大豆分野においても1975年より試験を開始しましたが、大豆品種により薬害の発生を認め、実用化には至りませんでした。その後、水田転換作物として大豆栽培が拡大し、高収量・高品質でかつ農作業の省力化が求められ、広葉雑草防除対策の要望が現場より高まってきました。
このような背景により、改めてバサグラン液剤の大豆への適用性が各試験機関で精力的に検討され、品種ごとの薬剤感受性や薬害助長要因などが明らかにされてきました。大豆への薬害が懸念される中、安全使用の徹底を図るために、本剤は大豆専用剤として2005年4月6日に「大豆バサグラン液剤」の商品名で新規に登録されました。
  • 広葉雑草に対し、大豆生育期処理で優れた効果
    大豆2葉期から開花前まで使用できます。
  • 大豆畑における問題雑草への切り札
    水田転作畑で問題となっているアメリカセンダングサやタデ科・アブラナ科雑草等、広範囲の広葉雑草に高い効果を発揮します。
  • 処理適期幅がきわめて広い
    広葉雑草の生育初期から6葉期まで使用できる、広い処理適期幅を有します。
  • 安全性が高く、環境にも優しい
    人畜毒性(普通物)、魚毒性(A類相当)は低く、鳥類など有用生物に対する影響もほとんどありません。
適用雑草及び使用方法
作物名 適用雑草名 使用時期 使用量 本剤の使用回数 使用方法 総使用回数*
薬量 希釈水量
だいず 一年生雑草(イネ科を除く) だいずの2葉期〜開花前(雑草の生育初期〜6葉期)但し収穫45日前まで 100〜150ml/10a 100L/10a 1回 雑草茎葉散布 2回以内(畦間処理は1回以内)
だいずの生育期(雑草の生育初期〜6葉期) 但し収穫45日前まで 300〜500ml/10a 畦間雑草茎葉散布
* 収穫物への残留回避のため本剤およびその有効成分を含む農薬の総使用回数の制限。
ベンタゾンの作用機作
ベンタゾンの作用機作

 生育期の雑草に茎葉散布されたベンタゾンは、茎葉部から吸収され、植物の光合成を阻害し、葉部白化させ枯死に至らせます。
 また、光合成を阻害するため、高温で日照が強いほどその阻害作用は強くなります。
  1. Hill反応阻害による光合成阻害型除草剤です。
  2. 強日照および高温条件では、効果はより早く、かつ強く発現します。
  3. 生育期の雑草に茎葉処理されたベンタゾンは、茎葉部から容易に吸収され、主に接触作用により効果を発揮します。大豆に対しての浸透移行作用はありません。
  4. 雑草の種子に対する土壌処理効果はありません。

ベンタゾンの選択性

 大豆はベンタゾンに耐性があり、大豆体内に吸収されると不活性物質に代謝されますが、感受性植物であるタデ類、イチビ、アメリカセンダングサ等では、大豆にくらべベンタゾンの不活性物質への代謝能力が劣ります。植物におけるこの代謝能力の差が、ベンタゾンに耐性または感受性を示す選択性の最大の理由と考えられます。

大豆とイチビにおけるベンタゾンの代謝

1μmolの14C-ベンタゾンを6時間処理した大豆およびイチビ細胞において、ベンタゾンの吸収および代謝を調べました。大豆では多くのベンタゾンが分解され不活性化しますが、イチビでは代謝が見られませんでした。
【出典:TRACY M. STERLING and NELSON E. BALKE(Weed Science, 1988)】

殺草効果
畑地雑草に対する草種別効果
雑草の枯れ方

大豆に対する薬害
各品種に対する薬害程度(品種間差異)
収量への影響
初期薬害の症状
初期薬害からの回復性
薬害助長要因

上手な使い方
  1. 土壌処理剤との体系処理でお使いください。
    土壌処理剤との体系で使用することで、対象雑草の生育ステージが揃いやすくなり、除草効果が安定します。
  2. 気象条件を考慮してお使いください。
    ベンタゾンを含め光合成阻害剤は、処理時および処理後の気象条件によって作物および雑草に対する活性が異なります。
    一般に低温・曇天時には活性が低く、高温・晴天時には高くなる傾向があるため、薬害回避を重
    視する場合には前者の条件で、効果発揮を重視する場合は後者の条件で処理してください。また、降雨が予想される場合には散布を避けてください。
  3. イネ科雑草が混在する場合は、イネ科雑草に有効な除草剤との体系でお使いください。
  4. 雑草の3〜6葉期までにお使いください。
    大豆バサグランは所定の葉期を越えると効果が劣り、使用時期が早いと後次発生の雑草を抑えることができないため、雑草の3〜6葉期までにお使いください。
  5. 大豆の葉に隠れている雑草にも、直接かかるように株元までしっかり散布してください。
  6. 大豆バサグランの効果が劣るエノキグサ、アカザ、シロザ、イヌビユ、ホソアオゲイトウ等が優占する圃場では使用を避けてください。
使用上の注意事項(粒剤)
効果・薬害などの注意
  • だいずの品種によっては薬害により減収する場合があるので、本剤の使用に当たっては、病害虫防除所等指導機関の指導を必ず受けてください。
  • 本剤の使用により、だいずの葉に斑点、色抜け、黄変、縮葉症状の一過性の薬害を生じます。また、薬害の程度および薬害の回復は品種により異なり、減収となる場合もあるので、使用者の責任において使用品種における薬害の程度を十分確認してから使用してください。また、新2号、操、山白玉では、強い薬害が発生するので、使用を避けてください。
    なお、次の品種では本z内の使用により減収となった事例が報告されています。
    • タチユタカ、ゆめみのり
    • オオツル、オクシロメ、コケシジロ、コスズ、すずおとめ、すずこまち、タマホマレ、トヨコマチ、トヨムスメ、ナカセンナリ、納豆小粒、ナンブシロメ、フクシロメ、ユキホマレ、ワセシロゲ
  • 薬害を助長するので、重複散布はしないでください。また、以下の場合には薬害を助長することがあるので、使用は避けてください。
    1. 著しく高温が続く場合
    2. 日射が強く、蒸散が盛んな場合
    3. 低温、温害、肥料不足などによりだいずが生育不良の場合
  • イネ科雑草には効果がないので、イネ科雑草の優占圃場での使用は避けてください。また、イネ科雑草が混在する場合は、これらに有効な除草剤との体系で使用してください。
  • アカザ科、ヒユ科、トウダイグサ科の雑草には効果が劣るので、これら雑草の優占圃場では使用しないでください。
  • 散布後、曇天、降雨日が長く続くと効果が劣ることがあるので、留意してください。
  • 周辺作物にかからないように注意してください。
  • 枝豆には使用しないでください。
安全使用・保管上の注意
  • 誤飲などのないよう注意してください。
  • 眼に対して刺激性があるので、眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗いし、眼科医の手当てを受けてください。使用後は洗眼してください。
  • 皮膚に対して弱い刺激性があるので、皮膚に付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
  • かぶれやすい体質の人は、取扱いに十分注意してください。
  • 保管
    直射日光を避け食品と区別して、なるべく低温な場所に密栓して保管してください。
  • 本剤は雑草害による大幅な減収が予想される場合に使用してください。
製造・販売: BASFアグロ(株)
住友化学(株)
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