農薬情報>土壌病害虫薬剤>クロピクフロー
クロピクフローの土壌中での挙動
処理後の土壌中への拡散
土壌表面に処理されたクロピクフローは、有効成分のクロルピクリンが水から分離してガス化し、土壌中に拡散してくん蒸効果を発揮します。クロピクフローは、処理数日以内で均一に拡散します。
クロピクフローのくん蒸効果
(コロニー数)
調査場所(cm)
処理後日数別フザリウム菌密度
深度
横幅
1日
2日
3日
10
0
0
0
0
20
30
0
0
0
30
45
0.4x10
0
0
ガス濃度(ppm)
>500
300
150
土壌中のクロルピクリン濃度
土壌
深度
処理時
1日後
2日後
10cm
20cm
30cm
試験場所:日本化薬(株)精密化学品研究所、加温ビニールハウス
薬剤処理:
平成12年4月17日に灌水チューブを用いて20L/10aの割合で処理した。(灌水チューブ間隔は90cm)
被覆材:ポリエチレンフィルム(0.03mm)
マルチ内地中温度:処理時18度、2日後20℃、4日後19℃、7日後21℃
試験方法
クロピクフローのくん蒸効果
フスマ培地で培養したトマト萎凋病菌(
Fusarium oxysporum lycopersici
J2)汚染土壌10gをガーゼに包み、所定の位置に埋め込んだ。薬剤処理後、この試料を堀上げ、フザリウム選択培地にて菌密度を求めた。
土壌中のクロルピクリン濃度
土壌の所定の位置にガスタイトシリンジをさし込み、1mlの空気を採取し、ガスクロマトグラフィーで分析した。
灌水チューブの間隔とくん蒸効果
灌水チューブの間隔を90cm〜130cmで土壌表面に処理した場合にも、土壌中に広がります。
灌水チューブの
設置間隔とくん蒸効果
灌水チューブの
設置間隔
フザリウム菌密度
(コロニー数)
90cm
0
110cm
0
130cm
0
試験場所:日本化薬(株)精密化学品研究所、ビニールハウス(埼玉県 上尾市)
薬剤処理
平成11年12月9日に灌水チューブを用いて20L/10aの割合でクロピクフローを処理した。なお、灌水チューブ間隔は90cm、110cm、130cmとした。
被覆材:ポリエチレンフィルム(0.03mm)
試験方法
フスマ培地で培養したトマトフスマ培地で培養した萎凋病菌(
Fusarium oxysporum lycopersici
J2)汚染土壌10gをガーゼに包み、土壌深度30cmに埋め込んだ。薬剤処理後、この試料を堀上げ、フザリウム選択培地にて菌密度を求めた。
有効成分の土壌中での消長
土壌中に拡散したクロルピクリンは、全調査地点で処理2日後までに最高濃度に達します。その後、徐々に消失し、7〜10日後には0〜2ppmに減少します。