農薬情報>殺虫剤>IGR剤


特長
■種類名:メトキシフェノジド水和剤
■有効成分:メトキシフェンジド・・・20%
■性状:淡褐色水和性粘稠懸濁液体
■安全性 [人畜毒性:普通物、魚毒性:A類相当]
急性経口毒性 ラット:>5000mg/kg
マウス:>5000mg/kg
急性経皮毒性 ラット:>2000mg/kg
Ames試験 陰性
目一次刺激性 ウサギ:刺激性なし
皮膚一次刺激性 ウサギ:刺激性なし
皮膚感作性 モルモット:刺激性なし
鳥類 マガモ:影響なし
コリンウズラ:影響なし
魚毒性 コイ:TLm(96hrs);>10ppm
ミジンコ:TLm(48hrs);>10ppm
ブルーギル:TLm(96hrs);>4.3ppm
ヤマトシジミ:TLm(96hrs);>10ppm
オタマジャクシ:TLm(96hrs);>10ppm
ミナミヌマエビ:TLm(96hrs);>100ppm
アミエビ:TLm(96hrs);>1.3ppm
アメリカザリガニ:TLm(96hrs);>10ppm
ドジョウ:TLm(96hrs);>10ppm
ニジマス:TLm(96hrs);>4.2ppm
淡水産藻類 5日間影響なし;>3.4ppm
■有効年限:5年
■包装:125ml×10本×4 ダンボール箱、250ml×20本 ダンボール箱
■作用機構分類:IRAC 18[メトキシフェノジド]
  • 新タイプのIGR剤
    ファルコンフロアブルは従来のキチン質合成阻害剤とは異なり、鱗翅目害虫に対して脱皮促進様物質として作用します。薬剤を取込んだ幼虫は異常脱皮を誘発し、最初に摂食停止状態が起こり、その後死に至らしめます。
  • メトキシフェノジドは、新規作用機作の脱皮促進作用(MAC†)を持つ成分で、チョウ目害虫に対し食毒による脱皮促進作用により異常脱皮を誘発し、発育や摂食行動を阻害して死に至らせます。
  • †MAC:Molting Accelerate Compound
  • ユニークな作用機作により、既存の抵抗性を示した害虫にも効果を示します。
  • 残効性・耐雨性に優れており、幼虫の発育令にかかわらず安定した効果を発揮します。
  • 多くの有用昆虫、天敵類、鳥類等への影響が少なく、作物や人畜に対する優れた安全性から、IPM(総合的病害虫管理)防除に適しています。
  • ミツバチ・マルハナバチは0〜1日後に導入できます。蚕に対する安全日数は60日です。
適用作物及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 散布液量 メトキシフェノジドを含む農薬の総使用回数
キャベツ タマナギンウワバ 2000〜4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
コナガ 1000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ハイマダラノメイガ 4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
オオタバコガ 2000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ヨトウムシ 2000〜4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 2000〜4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
アオムシ 2000〜4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
だいこん ヨトウムシ 4000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
アオムシ 4000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
はくさい ヨトウムシ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
アオムシ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ブロッコリー ヨトウムシ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
はなっこりー ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
トマト オオタバコガ 2000〜4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ピーマン オオタバコガ 2000〜4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
なす オオタバコガ 2000〜4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ししとう オオタバコガ 2000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
いちご オオタバコガ 4000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
食用ぎく ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 200L/10a 2回以内
ふき ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ねぎ シロイチモジヨトウ 4000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 150〜200L/10a 2回以内
レタス オオタバコガ 2000〜4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 2000〜4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜300L/10a 2回以内
食用金魚草 ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 150〜200L/10a 3回以内
はすいも(葉柄) ハスモンヨトウ 2000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 100〜150L/10a 2回以内
つるな ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 150〜180L/10a 2回以内
非結球レタス オオタバコガ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
おうとう ハマキムシ類 6000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
なし ハマキムシ類 6000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 200〜700L/10a 2回以内
ケムシ類 6000倍 散布 収穫前日まで 2回以内 200〜700L/10a 2回以内
りんご ヨモギエダシャク 6000倍 散布 収穫21日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
ハマキムシ類 4000〜6000倍 散布 収穫21日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
キンモンホソガ 2000倍 散布 収穫21日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
ケムシ類 6000倍 散布 収穫21日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
もも ハマキムシ類 6000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 200〜700L/10a 3回以内
かんしょ ナカジロシタバ 4000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ハスモンヨトウ 4000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ヨモギエダシャク 4000〜8000倍 散布 摘採7日前まで 2回以内 200〜400L/10a 2回以内
チャノコカクモンハマキ 4000〜8000倍 散布 摘採7日前まで 2回以内 200〜400L/10a 2回以内
チャハマキ 4000倍 散布 摘採7日前まで 2回以内 200〜400L/10a 2回以内
チャノホソガ 4000〜8000倍 散布 摘採7日前まで 2回以内 200〜400L/10a 2回以内
ハスモンヨトウ 8000倍 散布 摘採7日前まで 2回以内 200〜400L/10a 2回以内
てんさい ヨトウムシ 4000〜6000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜150L/10a 3回以内
上手な使い方
  • 本剤は植物体上での移行性はありません。対象害虫に対してはラベルに従い所定濃度に薬液を調製し、害虫発生初期に散布むらのないように十分量を散布してください。
  • 抵抗性回避のため、ハマキムシ類、その他チョウ目害虫への連続散布は避け、ラベルの使用回数内であっても、必要があれば作用機作の違う剤とのローテーションを病害虫防除指導関係機関とご相談ください。
試験成績
  • 品種別薬害試験
    委託試験及び社内試験より、以下の品種には薬害は見られませんでした。
    りんご ふじ、つがる、千秋、玉林、紅玉、北斗、ジョナゴールド、ゴールデンデリシャス、スターキング、デリシャス、アルプス乙女
    キャベツ アーリーホール、四季穫、ベルデボール、秋徳、YRわかば、金糸201号、YR青春2号、北ひかり、深みどり、YR泰山、柳生、おきな、デリシャス、金春かんらん、春糸305号
    やぶきた、おおいわせ、じゅんめい、するがわせ、こまかげ、さやまみどり、さやまかおり、めいりょく、ふくみどり
  • 有用生物に及ぼす影響
    1. 有用昆虫に対する影響
      供試虫名 結果
      西洋ミツバチ(花粉媒介昆虫)
      2000倍散布
      @成虫に直接散布で影響なし
      A群態に影響なし
      B訪花忌避なし
      ツチマルハナバチ(花粉媒介昆虫)
      1000倍処理
      @成虫に直接散布で影響なし
      A蜜液混入に影響なし
      カタグロミドリメクラガメ
      (ウンカ、ヨコバイ類の捕食)
      1000倍処理
      @成虫に直接散布で影響なし
      A幼苗浸漬で若干死亡したが影響なし
      マメコバチ(花粉媒介昆虫)
      2000倍散布
      影響なし
      ズイムシアカタマゴバチ
      (チャハマキ、イネツトムシ、ニカメイチュウ等の天敵)
      1000倍処理
      成虫及び卵に影響なし
      ケナガカブリダニ(ハダニ類の捕食)
      1000倍処理
      生存、産卵、ふ化に影響なし
      オオヒメグモ(昆虫の捕食)
      1000倍処理
      幼体に影響なし
      アシナガグモ(昆虫の捕食)
      500倍処理
      成体に影響なし
      チリカブリダに(ハダニ類の捕食)
      1000倍処理
      成虫に影響なし
      ヒメハナカメムシ(アブラムシ等の捕食)
      1000倍処理
      幼虫に影響なし
      コレマンアブラバチ(アブラムシ等の捕食)
      1000倍処理
      成虫に影響なし
      オンシツツヤコバチ(オンシツコナジラミ等の捕食)
      1000倍処理
      成虫に影響なし
      ナミテントウ、ハモグリミドリヒメコバチ、イサエアヒメコバチ 影響なし
    2. ミミズに対する影響
      無作用薬量は1,213mg ai/Kg(14日間の土壌混和による)
    3. 鳥類に対する影響
      マガモ、コリンウズラに対する影響は見られない。
    4. カイコに対する影響
      フロアブル及び粉剤DLのカイコに対する残毒性は、60日以上である。
  • 周辺作物への影響
    周辺作物への影響試験の結果、メトキシフェンジド20%で119作物に対し、いずれも薬害が認められなかった。(1000倍及び2000倍散布)

    だいず
    いぐさ
    八朔
    もも
    さくらんぼ
    ゆすらうめ
    あんず
    すいか
    さやえんどう
    レタス
    ピーマン
    かぶ
    いちご
    しゅんぎく
    あずき
    きく
    グラジオラス
    コスモス
    葉ぼたん
    つばき
    くろまつ
    さかき
    きんもくせい
    とうもろこし
    えだまめ
    葉たばこ
    甘夏柑
    りんご
    洋なし
    すもも
    トマト
    メロン
    ツルムラサキ
    リーフレタス
    ししとう
    はくさい
    てんさい
    みつば
    いんげん
    チューリップ
    デージー
    アスター
    パンジー
    ぼけ
    ヒマラヤ杉

    べにかなめ
    小麦
    らっかせい

    日向夏
    かき
    キウイフルーツ
    うめ
    なす
    オクラ
    チンゲンサイ
    セルリー
    ねぎ
    たまねぎ
    しそ
    ごぼう
    コウライシバ
    ばら
    デモルフォセカ
    金魚草
    ガーベラ
    つつじ
    まき
    プラタナス
    ブルーベリー
    二条大麦
    ばれいしょ
    温州みかん
    吉田ネーブル
    くり
    かりん
    ぶどう
    きゅうり
    しろうり
    パクチョイ
    ほうれんそう
    にんじん
    ブロッコリー
    ふき
    ながいも
    西洋芝
    カーネーション
    ひまわり
    百日草
    きんせんか
    どうだんつつじ
    けやき
    まさき
    すぐり
    六条大麦
    さつまいも
    青島みかん
    宮内伊予柑
    なし
    まるめろ
    いちじく
    かぼちゃ
    まくわうり
    カリフラワー
    アスパラガス
    だいこん
    キャベツ
    パセリ
    さといも
    イタリアンライグラス
    ダリア
    ゆり
    トルコギキョウ
    がくあじさい
    さくら
    いちょう
    さんごじゅ
  • 効果持続性
    • チャハマキ
      薬剤名 死虫率(%)
      7日後 14日後 21日後 28日後
      ファルコンフロアブル
      (20%、4000倍)
      100 100 100 100
      C剤
      (10%、4000倍)
      100 100 100 85
      E剤
      (5%、1000倍)
      100 100 100 90
      • 試験方法:
        ポット植え茶苗に各薬剤を150g/10a量散布し、温室に所定日まで保管する。所定日に葉を切り取りシャーレに入れ3令幼虫4頭接種、6日後に生死を調査。1区6ポット使用、数値は5シャーレの平均値。
      • 結果:
        ファルコンの効果持続性は長い。
    • ヨトウムシ
      薬剤名 死虫率(%)
      7日後 14日後 21日後 28日後
      ファルコンフロアブル
      (20%、6000倍)
      100 100 100 93
      B剤
      (50%、1500倍)
      100 100 92 28
      F剤
      (5%、3000倍)
      100 100 97 83
      G剤
      (4.4%、1500倍)
      100 97 56 6
      • 試験方法:
        ポット植え甜菜に各薬剤を100g/10a量散布し、温室に所定日まで保管する。所定日に葉を切り取り、シャーレに入れ3令幼虫4頭接種、4日後に生死を調査。1区15反復。
      • 結果:
        ファルコンの効果持続性は長い。
  • ファルコンフロアブルが有効な害虫
    現在までの社内試験や日植防委託試験などの結果から、以下の害虫に対して優れた効果が認められています。
    作物名 害虫名
    コブノメイガ Cnaphalocrocis medinalis
    ニカメイチュウ Chilo suppressalis
    イネツトムシ Parnara guttata
    フタオビコヤガ Naranga aenescens
    チャハマキ Homona magnanima
    チャノコカクモンハマキ Adoxophyes sp.
    チャノホソガ Caloptilia theivora
    ヨモギエダシャク Ascotis selenaria
    果樹 ミダレカクモンハマキ Archips fuscocupreanus
    リンゴコカクモンハマキ Adoxophyes orana fasciata
    キンモンホソガ Phyllonorycter ringoniella
    ヒメシロモンドクガ Orgyia thyellina
    ナシヒメシンクイ Grapholita molesta
    野菜 コナガ plutella xylostella
    アオムシ Pieris rapae crucivora
    ヨトウムシ Mamestra brassicae
    タマナギンウワバ Autographa nigrisigna
    ハスモンヨトウ Spodoptera litura
    シロイチモジヨトウ Spodoptera exigua
    オオタバコガ Helicoverpa armigera
    シバツトガ Parapediasia teterrella
    スジキリヨトウ Spodoptera depravata
    樹木 アメリカシロヒトリ Hyphantria cunea
    チャドクガ Euproctis pseudoconspersa
  • 日植防試験成績一覧(茶・りんご・キャベツ)
  • 混用事例集(ダウ・ケミカル日本(株)へのリンク)
作用機構
本剤は、昆虫の脱皮ホルモン様の作用を有し、新しい表皮の形成を誘導します。前頭部の表皮形成が異常に誘導されるため、比較的速く摂食停止に至ります(十数時間以内)。その後、脱皮不全となり死に至ります。前胸腺を除去した幼虫に処理しても表皮形成されます。
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 使用前に容器をよく振ってから本剤の所要量を所定量の水にうすめ、よくかきまぜてから散布してください。
  • 桑に付着する恐れのある地域では使用しないでください。
  • 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所など関係機関の指導を受けてください。
  • 使用量に合わせ薬液を調製し、使い切ってください。散布機具及び容器の洗浄水などは、河川などに流さないでください。また、空容器などは環境に影響を与えないよう適切に処理してください。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、病害虫防除所など関係機関の指導を受けてください。
安全使用・保管上の注意
  • 散布の際は保護眼鏡、農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用してください。
  • 作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをしてください。
  • 保管
    直射日光を避け、食品と区別して、なるべく低温な場所に密栓して保管してください。
製造・販売:ダウ・ケミカル日本(株)