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にんじん

栽培のワンポイント
最も作りやすい播種時期は?
産地では、梅雨後のまだ土壌水分のある7月中下旬に播種が始まります。しかし、この時期の播種では、にんじんは生育初期が焼けるような熱い地表で育つため、形状の美しい良品生産は難しくなります。よって8月5日前後から播種するのが作りやすい時期といえます。
施肥量の目安は?
火山灰土壌では、追肥分も含めてチッソ成分で10a当たり14〜16kg程度です。そこから前作物の残肥、堆肥のチッソ肥効分を考慮して施します。緩効性肥料を使えば元肥のみの栽培も可能です。肥料が抜けやすい砂質土壌では当然これより施肥量は多くなり、追肥も必要です。
追肥のコツは?
生育が遅れると追肥を施すべきか判断を迫られます。その場合、生育遅れの原因を分析した上で対応しなければなりません。
【考え方とその対応例】
原因@ 降雨による湛水、肥料抜け
この場合、根が弱っていると考えられるため、まず液肥を葉面散布し、生育回復後に固形肥料で追肥します。
原因A 乾燥による生育不良
この場合、追肥は行わずに潅水するのが適切です。ここで焦って追肥すると、後に施肥過剰で裂根の発生につながります。いずれにしても、追肥は遅くとも本葉7〜8枚時までに終えるのが基本です。また、1回当たりの追肥はチッソ成分で2〜3kg程度にします。
間引きのコツは?
揃うように意識して間引くことが大切です。強勢の株はつい残したくなるものですが、異常株の可能性があります。本葉7枚くらいまでに間引きを終えるようにします。
しみ症を予防するには?
予防方法としては、
@播種直前に未熟堆肥は投入しない。
A前年に発病した圃場は作付けを回避する。

しかし、土壌病害は一般に耕種的防除が原因で、さらに登録農薬の問題もあり、有効な対策がないのが現状です。やはり耐病性の品種を使うのが最も有効と思われます。「向陽二号」や「陽州五寸」なら最高レベルの耐病性を有しており、安心して作っていただける品種です。