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耕作放棄農地、強制的に貸与

日経・・・2005/2/1
 農水省は農地を持ちながら作物を栽培しない耕作放棄を解消するための対策を本格化する。
 農地の所有者に農地の貸し出しや売却を求め、要請に応じない場合には株式会社や大規模農家などに強制的貸し出す。農地を貸付信託できる制度も設け、農地利用を後押しする。農地の集積を進めて農業の生産性を高めるのが狙いで、同省は農地法改正案を今通常国会に提出する。
 現行の農地法は農地所有者に農地の耕作を原則として義務付けている。ところが後継者不足などによって農地の利用が低迷。過去1年以上作付けされず再利用の計画もない「耕作放棄地」が増え続け、2000年調査では東京都の面積の1.5倍に当たる34万ヘクタールと全農地の7%に達した。
 耕作放棄を止めるため、農水省は農家に対して田畑の耕作を促す仕組みが必要と判断。農地の利用を強制的に進める新制度を導入する。

株式会社など想定、貸付信託も創設
 新制度では、市町村など地方自治体の権限強化が柱となる。まず地方自治体は地域内での調査に基づいて耕作放棄地を指定し、地域の農業委員会を通じて農地所有者に作物作りを再会するか、農地売却や第三者に貸借するかどうかの判断を求める。
いずれの要請にも所有者が従わなかった場合、自治体は所有者の農地利用を禁止した上で強制的に第三者に貸し出す。農地を貸し出す第三者の対象は、地方自治体と契約を結んで農業参入が認められた一般の株式会社や、生産規模の大きい農業生産法人などを想定している。
 また、同省は農地を公益法人などに信託して貸し出す「貸付信託」の仕組みも新たに設ける。農地を当面利用する見込みがない農家が、自治体の公益法人や農協へ農地の所有権を移転。公益法人は田畑の利用を希望する農家に貸し出す。農地所有者は農地を自ら耕さなくても小作料が手に入る。
 さらに、同省は構造改革特区で一部地域に認めた株式会社による農地の借り入れを全国展開する方針。農地利用の要件を緩めて農業の新規参入を促すのが狙いで、農地法改正案にあわせて盛り込む方針だ。
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