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気象異変を追う・・・水稲遅延型障害を懸念

日本農業新聞・・・2003/08/22
「黄信号」水稲遅延型障害を懸念
 天候不順が続く中で、水稲の作柄に「黄信号」がともりだした。
 生育遅れが拡大し、遅延型障害が懸念されるほか、早期米の作柄も平年に比べ2、3割減収を見込む産地が多い。8月21日の日本農業新聞の調べで分かった。いもち病の警報が5県に増え、品質低下につながる病虫害も目立ってきた。気象異変に対応した低温対策本部や緊急対策会議設置は、東日本を中心に6県となった。水稲以外では、全国的に豆類の生育遅れが深刻で、果樹、野菜の品質低下もある。日照不足と列島を縦断した台風10号のダブルパンチに見舞われた地域も出た。
早期米2、3割減(日本農業新聞調査)
 今週新たに対策本部を設置したのは、北海道、宮城、福島、群馬の四道県。北海道は、JAグループも台風10号と低温対策を合わせた異常気象災害対策本部も設けた。
 作目別に見ると、水稲は北海道太平洋側で不作が確定的となっているほか、主産地・上川地方では、「きらら397」の不ねん割合が3割と平年の2倍。東北は、出穂が軒並み遅れ、青森、宮城、福島では平年に比べ7〜10遅い。低温が深刻な宮城では、8月20日現在で、まだ穂ぞろい期に達してない状況だ。関東でも、茨城、栃木で同様の傾向で、生育遅れが拡大している。栃木県北では、大冷害となった1993年以来の遅延型障害が懸念されている。滋賀、兵庫でも7日前後遅れている。新潟、北陸、山陰は乳白米を避ける苗遅植えの影響もある。
 収穫が始まった早期米は、長雨、日照不足から、宮崎、鹿児島や千葉の一部で収量が平年を2、3割下回る。品質も、現在1等米が多いが、今後は下位等級が多くなると見られる。
 豆類は、全国的に生育遅れが目立つ。大産地の北海道は、十勝地方で だいず、あずき ともさや数が少なく、細い。特に大豆は大幅な減収が避けられない見通し。愛知は種まきが遅れ、作付面積は昨年に比べ1割減少。福岡、佐賀は平年に比べ種まきが20日前後の大幅遅れ。「発芽していないところも多く、生育は良好でない」(佐賀県農産課)状況だ。
野菜、果樹は減収
 野菜は、九州全体でキャベツ、ほうれんそう、アスパラガスなどの出荷量が2、3割減っている。
 長野は、レタスが小玉傾向で、果菜の一部に着果不良が見られている。
 徳島の夏秋なす産地では出荷が7日以上遅れ。台風10号の直撃ですれ果も発生し、「出荷ピークとなる9月の秀品率低下が心配」とされる。
 果樹は、特に台風10号が直撃した近畿で、和歌山のみかんが3600トン減収となるほか、滋賀の一部地区で収穫直前のなし、ぶどうが5割落果するなど、深いつめ跡を残している。
 病虫害も多く、いもち病察報が20日に岐阜で出るなど、注意報・警報が全国で25都道府県まで拡大した。野菜などにも病虫害が広がっている。

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