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市況診断「コメ」銘柄米は高値必至

日経・・・2003/09/06
銘柄米は高値が必至の情勢だ。新米の不作が見込まれているうえ、古米在庫にも有名銘柄は少ない。東北・北陸などの銘柄米は10月ごろの新米取引開始直後から卸値が前年を2〜5割上回りそうだ。ただ消費者は価格に敏感になっており、店頭での値上げは消費減につながりかねない。極端な高値は一時的で、年明け後、春先にかけて調整局面を抑えると予想される。
■銘柄の人気に格差
卸からの申し込みが全くない銘柄が15。
8月下旬に行われた2003年度政府備蓄米の在庫放出。売り出した53銘柄全体でみると、卸が殺到し、申し込み倍率は四倍を超えた。しかし群馬産「あさひの夢」など15銘柄には申し込みすらなく、全体でも17%売れ残った。
農水省によると、コメの年間消費量は現在、869万トン。計算上は作況指数84までなら供給不足には陥らない。政府米在庫130万トンがあるからだ。だが、需給がひっ迫している現状でも、不人気銘柄は2002年産米でさえ売れ残る。
政府米2000万トンのうち約50万トンは1996年、97年産米だ。これらは農水省が8月発表した「需給及び価格の安定に関する基本指針」では販売を凍結し、飼料用に回すことが検討されていた。以前に比べ保管状況は格段によくなったとはいえ「最後の手段」(大手卸)との声が多い。
■有名銘柄は不足確実
人気銘柄も限られている。7月待つ時点では、知名度の高いコシヒカリ、ひとめぼれ、あきたこまち、はえぬき、きらら397以外で50万トン以上の政府米在庫があった。
卸が現在のブランド優先の調達を続ける限り、130万トンの在庫のうち需要があるのは一部にとどまり、有名銘柄の不足は確実。卸の入札では60キロ2万円を超える高値がしばらく続きそうだ。
ただ消費者は高値を嫌う。春先に新潟産コシヒカリの店頭価格が約2割急騰した際には「消費が4割落ち込んだ」(中堅スーパー)。落札価格が2万円を超えれば店頭では5キロ2500〜3000円の価格設定となる。2000円前後が定着してきた中で割高感が際立つ。消費者の中には銘柄米を敬遠する動きも出そうだ。
■店頭ではブレンド米
スーパー店頭では銘柄米の高騰が顕著になった今春以降、なじみの薄い銘柄やブレンド米が相次ぎ登場した。一部の外食店などは古米を使ったブレンド米を受け入れ始めている。有名銘柄は古米でも急騰、卸間市場では2001年産の岩手産ひとめぼれが一ヶ月で32%値上がりした。
銘柄米が高騰すれば、こうした傾向は一段と強まると予想される。多くの消費者がこれらのコメに向かえば銘柄米の需要は減り、市場の過熱感は薄らぐ可能性が高い。作況指数が需給均衡点である85前後まで悪化しない限り、有名銘柄の卸価格が60キロ2万円台後半をうかがうような高値は年明け後にも修正されそうだ

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