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特長
種類名 銅水和剤
有効成分 水酸化第二銅・・・46.1%(銅として30.0%)
性状 暗青緑色水和性微粒及び粗粉
毒性 普通物
安全性 製品安全データシート三井化学クロップ&ライフソリューション(株)へのリンク
有効年限 5年
包装 500gx20、1kgx10
作用機構分類 FRAC M01(M)[水酸化第二銅]
  • 扱い易くなった新製剤!スピーディーに薬液調製。
    製剤改良により、さらにサラサラと流動性が良くなりました。薬液調製時も計量がしやすく、扱い易い銅剤です。
  • 幅広い病害に優れた予防効果
    幅広い病害に、銅イオンが優れた予防効果を発揮します。糸状菌(カビ)由来の病害だけでなく、細菌性(バクテリア)病害にも効果があります。
  • 汚れが少ないDF剤
    有効成分の微粒子が、作物表面にムラなく均一に広がるため、散布液の痕が作物に残りにくくなりました。このため、収穫期の作物にも使い易い銅剤です。(炭酸カルシウム加用の場合は、汚れが残る場合があります。)
  • 新技術採用で、環境に配慮。
    少ない銅含有量で、従来と変わらず十分な殺菌効果を発揮する新技術を採用。土壌への銅の蓄積を最小限に抑え、持続的な農業をサポートします。
  • 有機JAS法に適合する銅水和剤
    特別栽培や、有機栽培に適合します。
    銅剤の中でも非常に効果の安定した水酸化第二銅を主成分としております。薬害の比較的少ない薬剤です。

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(製造・販売元 三井化学クロップ&ライフソリューション(株)へのリンク)

適用病害及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 散布液量
野菜類 褐斑細菌病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
黒腐病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
軟腐病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
斑点細菌病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
こんにゃく 葉枯病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
ばれいしょ 疫病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
そうか病 100倍 種いも瞬間浸漬 植付前 -
軟腐病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
やまのいも 葉渋病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
だいこん 白さび病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
てんさい 褐斑病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
にんじん 黒葉枯病 500〜1000倍 散布 - 100〜300L/10a
たまねぎ 軟腐病 1000〜2000倍 散布 - 100〜300L/10a
りん片腐敗病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
にんにく 春腐病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
あずき 褐斑細菌病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
いんげんまめ かさ枯病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
だいず 斑点細菌病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
かぼちゃ 果実斑点細菌病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
しょくようほおずき 斑点細菌病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
トマト 疫病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
ミニトマト 疫病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
ブロッコリー 花蕾腐敗病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
ほうれんそう 白斑病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
べと病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
アスパラガス 褐斑病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
茎枯病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
斑点病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
いちご 炭疽病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
角斑細菌病 1000倍 散布 - 100〜300L/10a
くわい ひぶくれ病 2000倍 散布 - 100〜300L/10a
びわ(葉) がんしゅ病 1000倍 散布 - 200〜700L/10a
かんきつ かいよう病 1000倍 散布 発芽前 200〜700L/10a
かいよう病 2000倍 散布 生育期 200〜700L/10a
褐色腐敗病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
黒点病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
りんご 褐斑病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
すす点病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
すす斑病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
斑点落葉病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
輪紋病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
びわ がんしゅ病 1000倍 散布 - 200〜700L/10a
おうとう 褐色せん孔病 2000倍 散布 収穫後 200〜700L/10a
もも せん孔細菌病 2000倍 散布 収穫後〜落葉まで 200〜700L/10a
せん孔細菌病 1000倍 散布 開花前まで 200〜700L/10a
ネクタリン せん孔細菌病 1000倍 散布 開花前まで 200〜700L/10a
せん孔細菌病 2000倍 散布 収穫後〜落葉まで 200〜700L/10a
うめ かいよう病 2000倍 散布 硬核期まで 200〜700L/10a
ぶどう さび病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
べと病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a
パパイヤ 黒腐病 1000倍 散布 - 200〜700L/10a
軟腐病 1000倍 散布 - 200〜700L/10a
いちじく 疫病 1000倍 散布 - 200〜700L/10a
キウイフルーツ かいよう病 2000倍 散布 収穫後〜果実肥大期 200〜700L/10a
花腐細菌病 2000倍 散布 休眠期〜叢生期(新梢長約10cm) 200〜700L/10a
赤焼病 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
網もち病 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
褐色円星病 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
新梢枯死症(輪斑病菌による) 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
炭疽病 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
もち病 1000倍 散布 摘採14日前まで 200〜400L/10a
ホップ べと病 2000倍 散布 - 200〜700L/10a

コサイド3000の製品ちらし (三井化学クロップ&ライフソリューション(株)へのリンク)

銅イオンの効果で、幅広い病害に優れた予防効果
コサイド®3000などの銅殺菌剤に含まれる銅化合物は水に溶けにくい性質を持ちますが、雨などの水分と、植物体・病原菌から分泌される有機酸等の影響によって徐々に銅イオン(Cu2+)として溶け出し、その銅イオンが殺菌効果を発揮します。病害蔓延の引き金となる水分の発生と同時に殺菌効果が現れる銅剤を予防的に散布しておくことは、非常に効率のよい病害防除方法と言えます。

銅成分が作物表面に付着
銅イオンが水分に溶出
イオンが感染を予防
散布により銅剤が作物表面を覆います。
雨などの水分に、植物・病原菌からの有機酸が溶け込み酸性条件になると、銅イオンが溶出します。
銅イオンが病原菌体に浸透し、たんぱく質のSH基に結合することで呼吸系を阻害、殺菌作用を発揮します。
新しい調製技術で、効率の良い病害防除
有効成分の粒子の大きさ
散布液中の有効成分粒子の細かさは、銅剤が葉の表面をどれだけ密に覆えるかを決定する重要な要因です。一般的に、粒子が細かくなればなるほど葉の表面は隙間なく銅剤で覆われるので、効率よく病原菌の侵入を防ぐことができます。コサイド®3000を水に希釈すると、有効成分がこれまでのコサイド®ボルドーやコサイド®DFよりも更に細かい粒子となって分散します。細かい粒子が作物に均一に付着することにより、効率的で安定した病害防除を実現しています。

効率の良い銅イオンの溶出
銅はそのままでは殺菌効果はなく、水に溶け出した銅イオン(Cu2+)が殺菌活性を発揮します。コサイド®3000は粒子を細かくし、体積あたりの銅イオン(Cu2+)の溶出効率を改善したことで少ない量の有効成分からでも十分な殺菌効果を発揮します。
銅イオン溶出率
製品名 製剤 銅イオン溶出率(ppm)
コサイド®ボルドー 水和剤 5
コサイド®DF ドライフロアブル 20
コサイド®3000 ドライフロアブル 190
@ 各製品の銅濃度が1000ppm(0.001g/1L)になるよう計量し、水に溶解する。
A 銅イオンが十分溶出するまで6時間ほど攪拌し、更に一晩静置する。
B 溶液中の銅イオン濃度を計測する。

銅皮膜の形成
コサイド®3000は、植物体表面においての銅粒子、銅皮膜、銅イオンのバランスを改善したことで、速やかな銅イオンの放出が可能になりました。「銅皮膜」とは、銅粒子から溶出した銅イオンと植物由来の有機物などが複合体となり植物体表面に形成する膜を指します。銅皮膜は、結晶状の銅粒子に比べて銅イオンの溶出率が高く速やかなため、病原菌が増加する条件下で速やかに銅イオンを放出し、殺菌効果を発揮します。
サラサラと、より使いやすいドライフロアブル製剤
  • 計量がラクにできる
  • タンクへの投入がスムーズ
  • 粉立ちが少ない
使用上の注意
効果・薬害などの注意
  1. 使用量に合わせ薬液を調製し、使い切ってください。
  2. かんきつに使用する場合は次の事項に注意してください。
    1. 薬害が発生するおそれがあるので、炭酸カルシウム水和剤を加用してください。特に、果実の着生時期の散布ではスターメラノーズを生じるおそれがあるので厳守してください。
    2. 寒害などによる葉の落葉を本剤が助長することがあるので、樹勢の弱い木への散布や異常低温の予想される場合の散布は避けてください。なお、散布はなるべく温暖な日を選んで行い、散布液が夕方までには乾くようにしてください。
  3. ぶどうに使用する場合、次の事項に十分注意してください。
    1. 薬害を生じるおそれがあるので必ず炭酸カルシウム水和剤を加用してください。
    2. 後期(果実肥大期以降)の散布は果房の汚れを生じるので、有袋栽培では袋がけ前の散布は避けてください。また、無袋栽培ではこの時期以降収穫まで使用しないでください。
  4. おうとう、いちじくに使用する場合、薬害を生じるおそれがあるので、必ず炭酸カルシウム水和剤を加用してください。
  5. もも、ネクタリンに使用する場合、収穫後から落葉までは2000倍で散布し、開花前には1000倍で散布してください。なお、収穫後の散布では薬害を生じるおそれがあるので、必ず炭酸カルシウム水和剤を加用してください。
  6. キウイフルーツに使用する場合、薬害を生じるおそれがあるので、次の事項に十分注意してください。
    1. 発芽期以降は炭酸カルシウム水和剤を加用してください。果実に汚れを生じるおそれがあるので留意してください。
    2. 過度の連用を避けてください。
    3. 品種によっては薬害を生じることがあるので、事前に確認する等、注意して使用してください。
  7. りんごに使用する場合、薬害を生じるおそれがあるので必ず炭酸カルシウム水和剤を加用してください。また、本剤の散布により、サビ果が多くなるおそれがあるので落花直後から落花後30日頃までは使用しないでください。
  8. いんげんまめに使用する場合、幼苗期及び高温時の散布は薬害を生じるおそれがあるので避けてください。
  9. きゅうり、はくさい、キャベツおよびだいこんに対しては薬害を生じやすいので、次の事項に十分注意してください。
    1. 高温時は症状が強くなるため散布は避けてください。
    2. はくさい、キャベツおよびだいこんに使用する場合は、薬害軽減のために炭酸カルシウム水和剤を加用してください。収穫間際には汚れを生じるので留意してください。
  10. カリフラワー、にんにくおよびくわいに使用する場合は薬害を生じるおそれがあるので、炭酸カルシウム水和剤を加用してください。また、くわいに使用する場合、高温時の散布は薬害を生じるおそれがあるので避けてください。
  11. ばれいしょの種いも侵漬は無萌芽種いもを対象としてください。萌芽種いもには薬害を生じるので使用しないでください。
  12. ほうれんそうに使用する場合、葉の汚れを生じるので収穫間際の散布は避けてください。また、雨よけ栽培の場合も収穫までの期間を十分取ってください。
  13. ほうれんそうに使用する場合、薬害を生じるおそれがあるので、次の事項に十分注意してください。
    1. 高温時は症状が強くなるため散布は避けてください。
    2. 連用により葉の周辺が黄化するおそれがあるので、過度の連用を避けてください。
    3. 品種によっては薬害を生じることがあるので、事前に確認する等、注意して使用してください。
  14. うめに使用する場合、薬害を生じるおそれがあるので、次の事項に十分注意してください。
    1. 発芽期以降は必ず炭酸カルシウム水和剤を加用すること。果実に汚れを生じるおそれがあるので留意してください。
    2. 過度の連用を避けてください。
  15. 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。
  16. 木酢液等は混ぜないでください。
  17. くわいに使用する場合、散布後7日間は落水、かけ流しをしないでください。
  18. 本剤の使用にあたっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
  19. 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分に確認してから使用してください。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用・保管上の注意
  1. 誤飲、誤食などのないよう注意してください。
  2. 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けてください。
  3. 散布の際は農薬用マスクなどを着用してください。種いも侵漬の際は、不浸透性手袋などを着用してください。作業後はうがいをするとともに洗眼してください。
  4. 水産動植物(魚類)に強い影響を及ぼす恐れがあるので、河川、湖沼及び海域等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。養殖池周辺での使用は避けてください。
  5. 水産動植物(甲殻類、藻類)に影響を及ぼす恐れがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。
  6. 使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきること。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空袋は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理してください。
  7. 直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管してください。
製造販売: 三井物産(株)
三井化学クロップ&ライフソリューション(株)
ホクサン(株)
クミアイ化学工業(株)