農薬情報>殺虫剤


特長
■種類名:スピロテトラマト水和剤
■有効成分:スピロテトラマト・・・22.4%
■性状:類白色水和性粘稠懸濁液体
■人畜毒性:普通物
試験項目 供試動物 毒性
急性経口 LD50 ラット♀ >2000r/s
急性経皮 LD50 ラット♀♂ >4000r/s
皮膚刺激性 ウサギ 刺激性なし
眼刺激性 ウサギ 弱い刺激性あり
皮膚感作性 モルモット 皮膚感作性あり
■水産動植物等に及ぼす影響
動物種 毒性
コイ LC50 24.8r/L(96時間)
オオミジンコ EC50 144.41r/L(48時間)
藻類 ErC50 87.7r/L(0-72時間)
■ミツバチに対する影響
試験項目 毒性
経口投与 LD50>107.3μg ai/bee(原体、48時間)
局所処理 LD50>100.0μg ai/bee(原体、48時間)
■蚕に対する影響
試験項目 供試生物 毒性/安全日数
急性経口毒性試験 蚕 4齢起蚕 LC50値<200ppm
残毒試験 蚕 4齢起蚕 安全日数:21日
■有効年限:4年
■包装:100ml×60本、250mlx20本、500ml×20本(北海道のみ)
■作用機構分類:IRAC 23[スピロテトラマト]
  • 難防除害虫に安定した効果があります。感受性の低下したアブラムシ類やタバココナジラミ、ミナミキイロアザミウマに高い効果を示します。
  • 1剤で幅広い吸汁性害虫に優れた効果があります。アブラムシ類、アザミウマ類およびコナジラミ類に優れた効果を発揮します。また、ハダニ類、サビダニ類、およびホコリダニ類も同時に防除できます。
  • 優れた浸透移行性があります。茎葉や育苗ポットに処理された有効成分は植物体内に速やかに取り込まれ、導管や篩管を通じて作物の生長点へと運ばれます。生長点は多くの吸汁性害虫の寄生場所なので、これらの害虫を効率的に防除できます。
  • 遅効的な薬剤ですが、残効性に優れます。
  • 新規の作用性で従来の殺虫剤とは異なり、脂質の生合成を阻害します。
  • 吸汁阻害効果がありません。害虫の多発生時には速効的な薬剤との混用が望ましいです。
適用害虫と使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 散布液量 スピロテトラマトを含む農薬の総使用回数
ブロッコリー アザミウマ類 2000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
きゅうり アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 株元灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 株元灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 株元灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 株元灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
すいか アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
メロン アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ズッキーニ アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
トマト アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
トマトサビダニ 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
トマトサビダニ 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ミニトマト アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
トマトサビダニ 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
トマトサビダニ 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 1000倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ピーマン アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
なす アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
とうがらし類 アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
チャノホコリダニ 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アスパラガス コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
いちご アブラムシ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アブラムシ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
コナジラミ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 25〜50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 2000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内(但し、灌注は1回以内)
アザミウマ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
ハダニ類 500倍 灌注 育苗期後半 1回 50ml/株 3回以内(但し、灌注は1回以内)
みょうが(花穂) アブラムシ類 2000倍 散布、但し花穂の発生期にはマルチフィルム被覆により散布液が直接花穂に飛散しない状態で使用する 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
みょうが(茎葉) アブラムシ類 2000倍 散布 みょうが(花穂)の収穫前日まで 但し、花穂を収穫しない場合にあっては開花期終了まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
レタス アザミウマ類 2000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
チューリップ チューリップサビダニ 4000倍 散布 摘花後〜球根掘取り前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
ばれいしょ アブラムシ類 4000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内

 各種天敵に対する影響(室内試験結果)

幅広い天敵類に安全性がありますが、カブリダニ類に対して影響があります。

供試天敵 影響評価 供試ステージ 試験方法 試験場所
ククメリスカブリダニ 幼虫 リーフディスク試験 結城中央研究所(2008年)
雌成虫 リーフディスク試験
チリカブリダニ 幼虫 リーフディスク試験 結城中央研究所(2008年)
雌成虫 リーフディスク試験
ニセラーゴカブリダニ 卵・幼虫 リーフディスク試験 結城中央研究所(2008年)
雌成虫 リーフディスク試験
ミヤコカブリダニ 幼虫 リーフディスク試験 結城中央研究所(2007年)
雌成虫 リーフディスク試験
ケナガカブリダニ 幼虫 リーフディスク試験 結城中央研究所(2007年)
雌成虫 リーフディスク試験
タイリクヒメハナカメムシ 幼虫 濾紙接触試験 結城中央研究所(2003年)
成虫 濾紙接触試験
ハモグリコマユバチ 成虫 濾紙接触試験 結城中央研究所(2008年)
イサエアヒメコバチ 成虫 濾紙接触試験 結城中央研究所(2008年)
オンシツツヤコバチ 寄生蛹 虫体浸漬試験 結城中央研究所(2008年)
サバクツヤコバチ 寄生蛹 虫体浸漬試験 結城中央研究所(2008年)
コレマンアブラバチ 雌成虫 リーフディスク試験 (社)日本植物防疫協会研究所(2008年)
ショウガタマバエ 成虫 濾紙接触試験 結城中央研究所(2008年)
ヤマトクサカゲロウ 幼虫(1齢) 虫体浸漬 結城中央研究所(2008年)
幼虫(2齢) 経口試験
成虫 産卵数/孵化率 BioChem agrar(2005年)
ナナホシテントウ 幼虫(4齢) 接触試験 Bayer CropScience GmbH
(2006年)
成虫 産卵数/孵化率

 有用昆虫・天敵関連影響期間一覧
有用昆虫 作物 処理法 結論
ミツバチ いちご・メロン・すいか 灌注 放飼可
散布 1日
なす 灌注 放飼可
散布 1日
マルハナバチ トマト・ミニトマト 灌注 45日
散布 30日
なす 灌注 未確定
散布 45日
いちご 灌注 45日
散布 30日
スワルスキーカブリダニ ピーマン・なす・きゅうり・メロン・すいか 灌注 30日
散布
チリカブリダニ いちご 灌注 45日
ミヤコカブリダニ 散布 45日

表中の影響期間はあくまでも目安であり、気象条件、栽培条件により変化します。あくまでも目安としてご利用ください。赤字が今回新たに設定された日数です。(平成27年5月15日作成)


 作用機作

モベントフロアブル(スピロテトラマト)は昆虫の生体を構成する脂質の生合成を阻害します。脂質の生合成で重要な働きを持つ酵素アセチルCoAカルボキシラーゼを阻害することで害虫の正常な発育を阻害します。これは従来の殺虫剤には無い新規の作用機作です。

薬剤 作用性 作用点
モベントフロアブル 脂質合成阻害 アセチルCoA カルボキシラーゼ
有機リン剤
カーバメート剤
神経シナプスに作用 アセチルコリンエステラーゼ
ピレスロイド剤 神経軸索に作用 ナトリウムチャンネル
ネオニコチノイド剤 神経シナプスに作用 アセチルコリン受容体
一部のIGR剤 脱皮阻害 キチン生合成系
一部の殺ダニ剤 呼吸阻害 ミトコンドリア電子伝達系

 殺虫スペクトラム

モベントフロアブルの登録濃度での生物効果は以下の通りです。

害虫名 効果
コウチュウ類 ウリハムシ
チョウ類 全般
アザミウマ類 ミナミキイロアザミウマ
チャノキイロアザミウマ
ミカンキイロアザミウマ
ヒラズハナアザミウマ
ネギアザミウマ
コナジラミ類 タバココナジラミQタイプ
タバココナジラミBタイプ
オンシツコナジラミ
アブラムシ類 モモアカアブラムシ
ワタアブラムシ
ジャガイモヒゲナガアブラムシ
イチゴケナガアブラムシ
カイガラムシ類 マデイラコナカイガラムシ
ハダニ類 ナミハダニ
カンザワハダニ
トマトサビダニ
チャノホコリダニ
ハモグリバエ類 トマトハモグリバエ
◎:効果高い ○:効果あり △:効果弱い X:効果無し

 ステージ別効果

モベントフロアブルは成虫・卵に対する効果は低いですが、幼虫に高い効果を示します。成虫に散布した場合には、産卵量の減少や産下卵の孵化率の低下が見られます。


供試植物:いんげん(セリーナ)/リーフディスク
試験方法
成虫 モベントフロアブルの2000倍液を薬液処理したリーフディスクに、プラスチック円筒を被せ、タバココナジラミ成虫を雌雄15頭ずつ接種し、2日後の死虫数を計数した。
インゲンのリーフディスクにタバココナジラミを接種し、実験室条件下で24時間産卵させた後、モベントフロアブルの2000倍液を散布し、処理7日後に孵化幼虫数を計数した。
幼虫 タバココナジラミが産卵したポット植えインゲンにモベントフロアブルの2000倍液を散布し、リーフディスクを作成した後、孵化幼虫または4齢幼虫のみが残るよう対象齢以外の幼虫を除去した。処理後7日目に4齢試験区については正常な成虫を、孵化幼虫試験区については生存している幼虫数を計数した。


 低感受性個体群への効果

モベントフロアブルは、既存薬剤に感受性の低下した害虫に対して高い効果を示します。


供試作物 ピーマン
区制 1区1株3反復
試験方法 ポット苗にアブラムシを接種し、3〜5日後に定着・増殖を確認してから所定濃度の薬液を散布した。散布5日後の生存虫数を調査し補正死虫率を算出した。
【バイエルクロップサイエンス(株)圃場試験センター(2012年)】


供試作物 ワタ
区制 1区1株3反復
試験方法 2〜3齢の幼虫が寄生したワタの葉片を所定濃度に希釈した薬液に浸漬し、10〜12日後の生存数を調査し補正死虫率を算出した。
【バイエルクロップサイエンス(株)AG研究所】


 二方向の移行性

モベントフロアブルの有効成分は、散布後速やかに植物体内に取り込まれます。取り込まれた有効成分は従来の浸透移行性殺虫剤とは異なり、導管と篩管の二つのルートを利用し、植物体内を移動します。この上下二方向の移行性により、有効成分が植物体内にとどまり、害虫の防除効果が持続します。


 未展開葉への効果

モベントフロアブルはその優れた浸透移行性により、散布後に新たに展開した新葉の害虫にも高い効果を示します。

 なす・ミナミキイロアザミウマ

 ししとう:タバココナジラミ バイオタイプQ
散布時、最上位展開葉に目印をつけ処理葉と未処理葉を区別し、目印の上に新たに伸びた葉の幼虫数を調査した。これらの葉は、散布時に未展開葉であり、薬液は付着していない。

 効き方:モベントフロアブルは植物体内に入って効果を発揮します

モベントフロアブルの殺虫成分は代謝物スピロテトラマト-エノール体です。
散布後、スピロテトラマトは速やかに植物体内に吸収されたのち、エノール体への代謝されます。
害虫は植物体を吸汁することで、エノール体を体内に取り込み死に至ります。
殺虫試験の虫体浸漬法では接触毒性の高い剤は効果を示しますが本剤は十分な効果を示しません。
一方、葉片浸漬法では、植物体内で代謝物が生産されるため、効果を発揮します。


 耐雨性

モベントフロアブルは散布後速やかに植物体内に取り込まれるため、降雨の影響を受けにくい薬剤です。


試験機関 油日アグロリサーチ株式会社(2011年)
作物(品種) なす(千両2号)
区制 1区1株、3反復
対象害虫 モモアカアブラムシ
処理方法 茎葉散布
試験条件及び方法 ガラス温室下、ポット試験。ハウス自然発生のモモアカアブラムシを処理当日、処理10日後、25日後の3回、株当り5頭接種した。
降雨条件 散布後、2時間風乾し葉状の水滴が乾燥した後に20oの降雨を1時間散水した。
調査方法 各株に寄生するアブラムシを全葉調査した。


 果実被害阻止効果

モベントフロアブルはミナミキイロアザミウマの果実被害を抑えることで高品質な作物の収穫に貢献します。

 なす・ミナミキイロアザミウマ

 ししとう・ミナミキイロアザミウマ

 難防除害虫の同時防除

モベントフロアブルは、近年問題になっている アザミウマ類、コナジラミ類およびアブラムシ類の同時防除が可能です。

なす・灌注処理

 上手な使い方

モベントフロアブルは、果菜類の吸汁性害虫を同時に防除することができます。また、残効性が長いので、ポット苗灌注と茎葉散布の組み合わせにより、従来の防除体系よりも散布回数を軽減することができます。


アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、ハダニ類は抵抗性の出やすい害虫です。本剤の効果をより長く維持するためにも以下の点に注意してご使用ください。
殺成虫効果の高い、異なる薬剤との併用を心がけてください。
連続散布は避けてください。
登録濃度は必ず守ってください。
散布ムラが無いように十分に葉裏まで散布してください。
天敵や物理的防除手段等との体系を心がけてください。
作物残渣は害虫の発生源になります。必ず適切に処分してください。

使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 使用前に良く振ってから使用して下さい。
  • 本剤を軟弱な苗に灌注又は株元灌注すると薬害を生ずる恐れがあるので、注意して下さい。きゅうりに株元灌注する場合には、薬液が新芽にかかると縮葉等の薬害を生ずる場合があるので、かからないように処理して下さい。
  • 蚕に対して長期間毒性があるので、周辺の桑葉にかからないようにして下さい。
  • 本剤はマルハナバチに影響があるので、本剤を使用する場合には他の方法で受粉作業(人工授粉、植物ホルモンなど)を行って下さい。
  • 本剤の使用に当っては使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
  • 水稲に本剤がかかると不稔などの薬害を生じる場合があるので、かからないように注意して下さい。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用して下さい。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用・保管上の注意
  • 誤飲などのないように注意して下さい。誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当を受けさせて下さい。本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当てを受けて下さい。
  • 本剤は眼に対して弱い刺激性があるので眼に入らないよう注意して下さい。
  • 眼に入った場合には直ちに水洗して下さい。
  • 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用し、作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに衣服を交換して下さい。
  • 作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯して下さい。
  • かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意して下さい。
販売: バイエルクロップサイエンス(株)