農薬情報>殺虫剤>天然物


特長
種類名 てんぷん水和剤
有効成分 てんぷん・・・40.0%
性状 類白色水和性粉末
毒性 普通物
安全性 製品安全データシート住友化学(株)へのリンク)
有効年限 5年
包装 500gx20袋、1kgx10袋
  • 有効成分は食品です。
    有効成分に使用されているデンプンは「ばれいしょ」と「キャッサバ」由来のもので、主にスープなどインスタント食品に広く使用されています。そのため、人畜・環境に対する安全性は非常に高い製剤です。
  • 作用は物理的な効果です。
    作用は主にデンプンの粘着効果によると考えられます。
    • きわめて速効的な効果
      散布を受けたハダニ類は、デンプンの粘着効果によって虫体を被覆、窒息させることで致命的なダメージを受けます。
    • 小型害虫に有効
      ハダニ類(ミカンハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ)、アブラムシ類、コナジラミ類の成虫に殺虫効果を示します。
    • 抵抗性発達のおそれがなく、既に抵抗性のついたハダニ・アブラムシにも有効です。
      虫体を被覆することで窒息させるので薬剤抵抗性発達のおそれがありません。また、有機リン剤、合成ピンスロイド、ピラゾール系など各種化学農薬に抵抗性が発達したハダニ類にも有効です。
  • IPM防除体系(性フェロモン、BT剤との体系)での使用に適しています。
    一部の微小害虫にしか効果がないので、天敵などへの悪影響はほとんどありません。
  • 有機農産物の生産に使用できます。
    JAS法で認定されています。遺伝子組換え作物由来のデンプンは使用していません。
  • 開花時の散布が可能です。
    マメコバチ、ミツバチに安全です。

粘着くん水和剤の製品ページへ
(製造・販売元 住友化学(株)へのリンク)

適用害虫及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 散布液量
果樹類(かんきつを除く) アブラムシ類 500倍 散布 収穫前日まで 200〜700L/10a
ハダニ類 500倍 散布 収穫前日まで 200〜700L/10a
かんきつ アブラムシ類 500倍 散布 収穫前日まで 200〜700L/10a
ミカンハダニ 500〜1000倍 散布 収穫前日まで 200〜700L/10a
まめ科牧草 マメアブラムシ 500倍 散布 収穫前日まで 150〜300L/10a
作物名「りんご、なし、いちじく」を削除、
本剤の使用回数及び総使用回数の欄を削除
【希釈方法】
  • 成分のデンプンは水に溶けにくい性質があるので注意してください。
  • あらかじめ薬剤重量の10倍程度の水に溶かしてください。
  • その後所定量の水を張ったタンクに投入し、必ずよくかき混ぜてください。
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきる。
  • 散布液が直接害虫にかからないと効果がないため、害虫にむらなく薬液がかかるよう、葉の表裏にていねいに散布する。
  • 散布量は対象作物の生育段階、栽培形態及び散布方法に合わせて調節する。
  • 害虫の卵に効果が無く、残効性も短いため、夏季高温時など害虫の増殖や圃場外からの飛び込みが活発なときには、5〜7日間隔の連続2回散布や他剤との輪番で使用する。また、害虫の発生初期に散布することが望ましい。
  • デンプンの性質上、一気には溶解しにくいので、予め薬剤重量の10倍程度の水に溶かした後に所定量の水を張ったタンクに投入、撹拌することが望ましい。
  • 水を張ったタンクに一気に投入した場合、ダマが生じることがある。ダマが生じた場合は棒などで十分撹拌し、溶け残りがないことを確認する。
  • 薬剤を投入した後に水を加えると多量の泡が生じる場合があるのでさける。
  • 薬剤散布後や機材洗浄時にタンク内に大量の泡が生じることがある。泡立ちがひどい時は市販の消泡剤などで処置する。
  • 散布液調製後はそのまま放置せず、できるだけ速やかに散布する。また、散布機の循環装置(プロペラ、戻り水)を稼動させた状態で散布する。
  • 散布を中断した場合は再開する前には棒などで薬液を撹拌した後、十分溶解していることを確認して散布する。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用する。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用・保管上の注意
  • 散布液調製時には保護眼鏡を着用して薬剤が眼に入らないよう注意する。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。(刺激性)
  • 散布の際は手袋、長ズボン・長袖の作業衣を着用して薬剤が皮ふに付着しないよう注意する。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とす。(刺激性)
  • 直射日光をさけ、食品と区別して、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管する。
製造:住友化学(株)