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平成14年12月11日、農薬取締法改正公布・・・3ヶ月以内に施行

農薬取締法の概要(改正後)
農薬使用基準の諮問について
特定農薬について
農薬資材審議会農薬分科会等の開催予定
農薬等生産資材安全確保緊急対策
農薬安全使用等総合推進事業(拡充)
農薬使用基準の諮問について
農薬取締法の改正に伴い、改正法第16条第3項に基づき、農薬使用基準の省令を定めることについて、農業資材審議会に諮問することとする。
該当条文
【改正法】
(農薬の使用の規制)
第12条 農林水産大臣及び環境大臣は、農薬の安全かつ適正な使用を確保するため、農林水産省令・環境省令をもって、現に第2条第1項又は第15条の2第1項の登録を受けている農薬その他の農林水産省令・環境省令で定める農薬について、その種類ごとに、その使用の時期及び方法その他の事項について農薬を使用する者が厳守すべき基準を定めなければならない。
2 農林水産大臣及び環境大臣は、必要があると認められる場合には、前項の基準を変更することができる。
3 農薬使用者は、第1項の基準(前項の規定により当該基準が変更された場合には、その変更後の基準)に違反して、農薬を使用してはならない。
(農業資材審議会)
第16条 (略)
2 (略)
3 農林水産大臣及び環境大臣は、第2条第1項の規定により特定農薬を指定し、若しくは変更しようとするとき、又は第12条第1項の農林水産省令・環境省令を制定し、若しくは改廃しようとするときは、農業資材審議会の意見を聴かなければならない。
使用基準の省令施行までの手続
農水・環境合同委員会(第1回) 12月中
農水・環境合同委員会(第2回) 1月下旬
農業資材審議会農薬分科会(第6回) 1月30日
パブリックコメント 2月
省令施行 3月上旬
基本的な考え方(素案)
1. 使用者にわかりやすく、明確であること。
2. 技術的に実施が可能であること。
3. さらにめざす方向も踏まえつつ設定する基準であること。
4. 使用者に確実に伝える手段を考慮すること。
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特定農薬について
指定の基本的な考え方
特定農薬とは?
原材料に照らし農作物等、人畜及び水産動植物に害を及ぼす恐れがないことが明らかなものとして農林水産大臣及び環境大臣が指定する農薬。
使用基準の省令施行までの手続
対象となる剤の調査 農業資材審議会への諮問・答申 パブリックコメントの実証 農林水産省告示環境省告示による指定
特定農薬として指定される可能性のあるもの(例)
種類 製造方法及び使用方法 対象
病害虫
効果
重曹
液剤
水に重曹を溶かした液を
植物に噴霧。
うどんこ病 葉の表面のpHを変えることにより病気を抑える。
食酢
液剤
食酢を薄めた液を植物に噴露。 うどんこ病 葉の表面のpHを変えることにより病気を抑える。
牛乳
液剤
牛乳を植物に噴露。 アブラムシ 牛乳が乾くとアブラムシも一緒に固まる。
(注)この他に、熱水(土壌消毒用)等が想定される。
特定農薬に関する調査で寄せられた情報(主な資材など)(混合物は主成分で分類)
  1. 天敵生物以外のもの
    1. 植物、糸状菌(カビ)、細菌など植物質由来のもの
      1. 木酢液、竹酢液などの、植物質を燃やした煙を冷却して得られた液体
      2. 食用作物・薬草などの植物抽出物
        • 食用作物(にんにく、とうがらし、コーヒー、だいず、茶、わさび、ハーブ等)
        • 薬用作物等(インドセンダン(ニーム)、ユーカリ、肉桂、ステビア等)
        • その他栽培植物(すぎ、ひのき、びわ)
        • 菌類(しいたけ)、海藻・藻類抽出物
      3. 米ぬか、ふすま(麦の外皮)
      4. 植物油(ダイズ、ナタネ、ツバキ等)
      5. 果実酢(柿酢など)、植物成分を発酵させた液等
      6. 活性炭、植物炭
      7. にんにく、ヒガンバナ球根、渋柿等をすりおろしたりつぶしたもの
    2. 動物質由来のもの
      1. 牛乳、粉ミルク、発酵乳(乳酸菌)
      2. チキン・キトサン(エビやカニの甲羅の成分)
      3. 魚を発酵させたもの
    3. 化学製品
      1. 硫黄
      2. エタノール、塩化ベンザルコニウム、次亜塩素酸ナトリウム等の消毒薬
      3. 塩化ナトリウム(食塩)、炭酸水素カリウム、酢酸マグネシウム等
      4. 生石灰、消石灰
      5. ナフタリン
      6. 木工用ボンド
      7. クエン酸・酢酸などの有機酸、アミノ酸
      8. 石けん水・界面活性剤(台所用洗剤等)
      9. インドール酢酸、カイネチン等植物ホルモン関連物質
      10. ドライアイス、脱酸素剤、エチレン等、気体の制御に係る資材
    4. 鉱物質・金属
      1. ケイソウ土
      2. 銅、銀(水耕栽培で使用し、微量に溶け出させる)
    5. その他食品産業で製造される食品
      1. 焼酎・泡盛、ビール、ワイン等酒類
      2. 米酢・食酢、りんご酢等酢酸類
      3. 重曹(炭酸水素ナトリウム)
      4. 糖蜜、白砂糖、三温糖、黒砂糖
    6. 電解水、機能水など
      1. 酸性・アルカリ性電解水(強酸水、強アルカリ水、セラミック水等)
      2. 海水、海洋深層水
  2. 天敵生物など
    1. 昆虫・ダニ類
      テントウムシ、カブリダニ等の捕食性昆虫・ダニ、寄生バチ等の寄生性昆虫
    2. 脊椎動物
      合鴨、アヒル、スズメ、コイ、カエル等
    3. 甲殻類(エビ・カニの仲間)
      カブトエビ、ホウネンエビ
    4. 細菌・糸状菌(カビ)、ウイルス等
      1. シュードモナス、トリコデルマ等植物病原菌の拮抗菌等
      2. 昆虫病原糸状菌・細菌・ウイルス
      3. 植物ウイルス(弱毒ウイルス)
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農薬等生産資材安全確保緊急対策
  1. 要求理由
    安全性が確認されていない無登録農薬の全国的な販売・使用等により拍車のかかった国民の食の安全・安心への不信を仏式することが喫緊の課題となっている。
    このため、臨時国会での法改正により使用規制等を措置する農薬や危害性のありうる飼料の使用者、流通業者等に対して、その適正な流通・使用等を徹底するとともに、行政・農業団体による監視・指導体制を強化することで、安全性問題で混乱・縮小した農産物の生産・流通を消費者を第一とする新たな構造へと転換し、食に対する消費者の信頼の回復を緊急に図る。
  2. 事業内容
    1. 農薬の適正使用等の情報提供、講習
      臨時国会での法改正により措置されることとなる罰則を伴う農薬の使用基準等に関し、
      1. 農業者等への周知徹底、
      2. 農薬の安全性等に係る生産者及び消費者等への情報の提供、
      3. 県の病害虫防除所・普及センター等による農業者の講習、
      4. 農協の営農指導員等を対象とした農薬適正使用アドバイザーの育成 等
    2. 不適正資材の流通防止のための業者指導等
      無登録農薬の販売防止と農薬の適正管理・販売のための販売業者の研修、農薬管理指導士の育成研修
    3. 流通・使用の監視・指導体制整備
      1. 行政、農業団体等による農薬の適正使用確認のための残留農薬分析機器整備等
      2. 独立行政法人による飼料へのかび毒、残留農薬混入確認のための分析機器の導入等
  3. 交付先
    ・・・都道府県、市町村、農業者団体、独立行政法人
  4. 補助率
    ・・・1/2、定額
  5. 平成14年度補正要望額
    ・・・794,055千円
担当課:生産局生産資材課
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農薬安全使用等総合推進事業(拡充)
  1. 趣旨
    近年、食の安全に対する国民の関心がより一層高まっていることから、従来より農薬危害防止策事業で実施している農薬使用者に対する講習会の開催等に加え、新たに、@農薬適正使用徹底のための農薬適正使用アドバイザー(仮称)育成研修と活動推進の実施、A無登録農薬の販売の取締りと安全な農薬の取扱い確保並びに不適正な使用者への販売を防止するための農薬販売業者への研修指導の実施、Bモデル地域における農薬使用状況の記帳指導と実態調査の実施等により、農薬の適正使用の確保を図る。
  2. 事業内容
    1. 農薬危害防止対策費
      農薬使用に伴う危害を防止するため、農薬使用者に対する講習会の開催等を行う。
    2. 登録農薬適正使用推進活動費(拡充)
      1. 農薬使用者の農薬使用状況の記帳と適正使用の徹底のための農薬適正使用アドバイザー(仮称)育成研修、活動推進
      2. 無登録農薬の販売の取締りと安全な農薬の取扱い確保並びに不適正な使用者への販売を防止するための農薬販売業者への研修指導の実施等
      3. 農薬適正使用のモデル地域を設定し、農業者の農薬使用状況の記帳指導・実態調査の実施
    3. 農薬残留確認調査費
      農薬の登録後における農薬登録保留基準への適合状況について追跡調査を行う。
  3. 事業実施主体
    ・・・都道府県
  4. 事業実施期間
    ・・・平成15年度〜平成19年度
  5. 平成15年度概算要求額
    ・・・303(76)百万円
  6. 補助率
    ・・・1/2
担当課:生産局生産資材課
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