農政情報

IPMに指針

病害虫管理にモデル
日本農業新聞・・・2005/6/8
 農水省は2005年6月7日、総合的病害虫管理(IPM)を実践するための指標となる指針をまとめ、定義や目的、推進方法などを明らかにした。環境にやさしく、人の健康への影響を最小にする水準で、都道府県がIPM防除暦などを作る際に参考にしてもらう。
 指針づくりは、IPMが国際的に提唱されている中で日本にふさわしいものを示すのが狙い。病害虫と雑草の発生を総合的に防ぐのがIPMだと定義し、@生態系への影響をできるだけ小さくする、A病害虫の発生状況を把握し、防除の可否を判断する、B防除する場合も、経済的な被害を招く水準以下に抑える---の3点がIPMの基本と整理した。
 同省は指針に基づき、水稲での実践指標モデルも策定した。どんな作業ならIPMになるかを評価して数値化。今後これを参考に、他の作物の指標モデルも検討する。
【病害虫発生予察情報の活用と総合的病害虫防除の推進】
 近年、農薬の食品中への残留や水質その他の環境への影響について社会的な関心が高まっている。また、作付体系、生産環境の変化等に伴う病害虫の発生様相の変化、薬剤耐性菌及び薬剤抵抗性害虫の出現による防除効果の低下、土壌病害虫やウイルス病等難防除病害虫の発生といった問題が生じている。
 このため、地域毎の発生予察を行い得る体制整備を図り、より高精度できめの細かい予察情報の作成及び関係機関への迅速な伝達に努める。この場合、発生予察情報のほか、「植物防疫情報総合ネットワークシステム(JPP−NET)」((社)日本植物防疫協会)において提供されている農薬登録速報、気象情報等、幅広い情報を積極的に利活用する。
 また、発生予察情報等の活用や要防除水準(経済的被害の発生を考慮して防除の必要性を判断する目安となる病害虫の発生水準)の設定等を通じて、農業者が防除の要否及びタイミングを的確に判断できるよう指導する。さらに、伝染源の除去等による病害虫が発生しにくい環境の整備や、生物農薬、病害虫抵抗性品種、対抗植物、弱毒ウイルス、性フェロモン剤、太陽熱利用による土壌消毒等の積極的な導入による総合的病害虫管理(IPM)の実践に向け、農業者段階での実践度を簡単に評価できる適切なIPM実践指標の策定と現在の水準を踏まえた明確な目標の設定等により、総合的病害虫防除の一層の推進に努める。
(「農業生産の技術指針」から抜粋) H26年改正
【総合的病害虫・雑草管理(IPM)の推進】
 各種の防除方法を組み合わせて、環境負荷を低減しつつ病害虫の発生を経済的被害が生じるレベル以下に抑制する総合的病害虫・雑草管理(IPM)を推進します。このため、農業現場でIPMの実践度を簡単に評価できる指標(IPM実践指標)を都道府県で作成します。この取組を支援するため、農林水産省においては、IPM実践指標の標準的なイメージなどを取りまとめた指針(IPM実践指標策定指針)を作成します。