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ワンサイドP乳剤の作用特性

イネ科・広葉葉植物の選択性


培養細胞による選択性

イネおよび大豆の懸濁培養細胞に対するフルアジホップPの生育阻害について検定したところ、イネと大豆の間には50〜100倍の感受性(選択性)差が認められました。

培養細胞による選択性

イネ科植物は、75ml/10aで殆ど完全枯死しますが、広葉植物は、300ml/10aでも殆ど反応を示しません。
【主な雑草、作物の選択性】
雑草
ワンサイドPの薬量ml/10a ノビエ ネズミムギ オヒシバ エノコログサ メヒシバ シバムギ ススキ チガヤ オナモミ シロザ
75 100 100 100 100 100 90 40 30 0 0
300 100 100 100 100 100 100 95 95 0 0
作物
ワンサイドPの薬量ml/10a イネ オオムギ 小麦 とうもろこし だいず あずき らっかせい きゅうり トマト キャベツ
75 100 100 100 100 0 0 0 0 0 0
300 100 100 100 100 0 0 0 10 10 0
ワンサイドPの薬量ml/10a たまねぎ てんさい なたね ひまわり わた みかん りんご
75 0 0 0 0 0 0 0
300 0 0 0 10 0 0 0
抑草率:0(効果なし)〜100(枯殺)

培養細胞による選択性

本剤はイネ科植物にのみ特異的に作用し、広葉植物にはほとんど作用しないという極めて明瞭な選択性を持っています。これは、本剤の作用点であるアセチルCoAカルボキシラーゼの種類の違いにより生じることが最近明らかになってきました。
アセチルCoAカルボキシラーゼには真核細胞型と原核細胞型の2種類があり、フルアジホップPはこれらのうち真核細胞型のみに阻害活性を示します。イネ科植物は真核細胞型しか持っていませんが、広葉植物は両方のアセチルCoAカルボキシラーゼを有するため、フルアジホップPに耐性を示します。
【フルアジホップPの作用点】