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特長
種類名 カルタップ粒剤
有効成分 カルタップ塩酸塩・・・4.0%
性状 類白色細粒
毒性 劇物
安全性 製品安全データシート住友化学(株)へのリンク)
有効年限 4年
包装 3kgx8
作用機構分類 IRAC 14[カルタップ]
  1. 水面施用では
    • 散布適期の幅が広い
      コブノメイガやイネツトムシなど食害性害虫に対して散布適期幅が広く、安定した効果があります。
    • 天敵に影響が少ない
      ツマグロヨコバイやウンカ類の天敵であるクモや寄生蜂に影響の少ない薬剤です。
  2. 育苗箱施用では
    • イネミズゾウムシの幼虫防除に優れた効果
    • イネドロオイムシに長い残効性
    • ツマグロヨコバイに優れた効果
    • 省力的防除が可能
  3. は種前床土混和では
    • 本田初期害虫を省力的に防除
      は種前に床土に混和するだけで初期害虫の防除ができます。
      は種1ヵ月前から当日まで使え、また肥料などとの同時混和もできます。

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(製造・販売元 住友化学(株)へのリンク)

イネドロオイムシ
イネミズゾウムシ
適用及び使用方法
作物名 適用病害虫 使用量 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 カルタップを含む農薬の総使用回数
アザミウマ類 3〜4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
コブノメイガ 3〜4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
サンカメイチュウ第3世代 4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
ニカメイチュウ 3〜4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
フタオビコヤガ 3〜4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
イネツトムシ 3〜4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
スクミリンゴガイ(食害防止) 4kg/10a 散布 収穫30日前まで 6回以内 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から直播でのは種時又は移植時までの処理は1回以内)
稲(箱育苗) イネゾウムシ幼虫 育苗箱1箱あたり80〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
イネミズゾウムシ 育苗箱1箱あたり60〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
イネドロオイムシ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
イネハモグリバエ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
コブノメイガ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
ニカメイチュウ 育苗箱1箱あたり80〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
ツマグロヨコバイ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
スクミリンゴガイ(食害防止) 育苗箱1箱あたり60〜100g は種前に育苗箱床土に均一に混和するか、又は移植当日に育苗箱中の苗の上から均一に散粒する。 は種前又は移植当日 1回 6回以内(但し、浸種前は1回以内、浸種後から移植時までの処理は1回以内)
はとむぎ アワノメイガ 4kg/10a 散布 収穫14日前まで 2回以内 2回以内
イネヨトウ 4kg/10a 散布 収穫14日前まで 2回以内 2回以内
ひえ アワノメイガ 4kg/10a 散布 収穫21日前まで 2回以内 2回以内
とうもろこし アワノメイガ 6kg/10a 株の上から均一に散粒する。 収穫7日前まで 2回以内 2回以内
だいこん キスジノミハムシ 4kg/10a 覆土後土壌表面散布 は種時 3回以内 3回以内
キスジノミハムシ 4kg/10a 株元散布 生育期(但し、収穫7日前まで) 3回以内 3回以内
ほうれんそう ミナミキイロアザミウマ 6kg/10a 土壌表面散布及び茎葉散布 は種時及び発芽揃時 2回以内 2回以内
ふき フキノズイバエ 6kg/10a 散布 収穫7日前まで 2回以内 2回以内
ふき(ふきのとう) フキノズイバエ 6kg/10a 散布 収穫21日前まで 2回以内 4回以内(但し、水溶剤の処理は2回以内、粒剤の処理は2回以内)
まこもたけ ニカメイチュウ 4kg/10a 散布 収穫75日前まで 3回以内 3回以内

製品ちらし「総合版」「だいこん版」「とうもろこし版」 (住友化学(株)へのリンク)

上手な使い方
専用の計量カップで所定量の薬剤を計る。 徒長の少ない健苗に使用し茎葉に付着した薬剤を軽く払い落とす。 苗をいためぬように取り出す。
移植後直ちに2〜3cm(土綿が露出しないよう)の水深に湛水する。 薬剤処理当日に移植する。 薬剤が落ちないように注意し田植機にセットする。
試験成績
イネ体中のパダン濃度消長とイネドロオイムシに対する効果

昭和50 新潟県農業試験場
ニカメイチュウに対する効果

昭和50 長野農試
イネミズゾウムシに対する効果
昭和52年から
最近までの
全試験例(24)
の平均値
パダン粒剤 A粒剤
(有機リン系)
B粒剤
(カーバメイト系)
無処理
80g/箱 100g/箱
幼虫・土まゆ数
(無処理対比)

26.8 50.3 81.5 100
アワノメイガについて
  • 生態
    年2〜3回発生します。成虫は、出穂後まもなくの若い穂を特に好んで産卵します。ふ化した幼虫も若い雄穂に好んで食入し、食入後は茎内やさらに雌穂に移動します。
  • 被害
    幼虫が葉柄基部から雄穂茎内に食入して、加害部が折れたり、雌穂に食入して商品価値を著しく低下させます。

使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 本剤を使用した場合には、チオシクラム又はベンスルタップを含む剤は使用しない。
  • 使用量に合わせ秤量し、使いきる。
  • 本剤は田水中で粒形が崩壊しなくても成分は速やかに溶出するので薬効に影響はない。
  • 本剤を本田に使用する場合、3cm前後の湛水とし、田面に均一に散布し散布後4〜5日間は湛水状態を保ち、散布後7日間は落水やかけ流しはしない。
  • 漏水のはげしい水田では使用しない。
  • 本剤をとうもろこしのアワノメイガに使用する場合、アワノメイガのふ化盛期に雄穂及び雌穂にもかかるよう株の上から均一に散布する。
  • スクミリンゴガイに対しては、食害防止効果を目的として使用する。本剤には殺貝効果がないので、水田以外の生息地には決して使用しない。
  • 本剤を箱育苗に使用する場合は次の注意を守る。
    • 使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し所定の範囲内のなるべく低薬量で使用する。特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
    • [移植当日に使用する場合]
      • 育苗箱中の苗の上から所定量を均一に散粒する。なお、葉に付着した本剤は軽く払い落とし、そのまま田植機にかけて移植する。
      • 施用は必ず移植当日に行う。薬剤施用から移植までの時間が長いと薬害を生じ易くなるので、なるべく移植直前(2〜3時間以内)に施用する。
      • 苗葉がぬれていると薬害を生じ易いので、散布直前の灌水はしない。
      • 軟弱徒長苗では薬害のおそれがあるので、健苗に使用する。
    • [床土に混和する場合]
      • 床土に人工培土を使用する場合には予め薬害に対して安全性の確認されている培土を使用する。
      • 播種前に育苗用床土に所定量の薬剤を均一に混和する。覆土への混和は行わない。
      • 土壌の種類によっては育苗期間中に葉先枯れなどの薬害を生じることがあるので床土が下記のような土壌の場合には使用をさける。
        • 火山灰性の畑土、山土(りん酸吸収係数2000以上のもの)
        • 砂土など有機物の含量の少ない土壌。尚、火山灰土、砂土など薬害を生じやすい土壌の場合でもモンモリロナイト(粘土の一種)に富む育苗資材を床土に5%程度混和することにより薬害を軽減することができる。
      • 軟弱徒長苗では薬害のおそれがあるので、健苗の育成に努める。
  • 育苗箱に本剤を使用した苗の移植をする場合は次の注意を守る。
    • 本田の整地が不均整な場合は薬害を生じ易いので代かきは丁寧に行い、移植後田面が露出したりすることのないように注意する。移植後は直ちに入水し、水深2〜3cm程度を保ち浅水はさける。
    • 深植の場合には薬害を生じ易いので注意する。
    • 本田が砂質土壌の場合や、漏水田、未熟堆肥多用田の場合は使用をさける。
    • 移植後極端な低温や高温(30℃以上)が続くと予測される場合、あるいは冷水がかりなど低温障害が起こりやすい場所では使用をさける。
    • ニカメイチュウに対しては早期栽培など、特に薬剤施用時期が早い場合や、ニカメイチュウ第一世代の発生が遅れた場合には十分な効果が期待できない。
    • イネゾウムシに対しては主として本田でのふ化幼虫の密度を下げ次世代の成虫の加害を低下させることを目的として使用するものであり、越冬成虫に対する効果は期待できない。
  • スクミリンゴガイに対しては本剤の育苗箱処理は効果の持続が十分でないことがあるので、本貝に有効な本田処理剤や耕種的防除法との組み合せで使用する。
  • 本剤はつまみ菜、間引き菜に使用しない。
安全使用・保管上の注意
  • 蚕に対して長期間毒性があるので、散布された薬剤が飛散し、桑に付着するおそれのある場所では使用をさける。
  • 医薬用外劇物。取扱いには十分注意する。
    誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当を受けさせる。
    本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当を受ける。
  • 本剤による中毒に対しては動物実験でL−システイン製剤の投与が有効であると報告されている。
  • 本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。
  • 本剤は皮ふに対して弱い刺激性があるので皮ふに付着しないよう注意する。
    付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とす。
  • 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用する。
    作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをする。
  • 水産動植物(魚類)に影響を及ぼすので、養魚田では使用しない。また、本剤を使用した苗は養魚田に移植しない。
  • 水産動植物(ドジョウ)に影響を及ぼすので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用する。養殖池等周辺での使用はさける。
  • 散布後または移植後は、水管理に注意する。
  • 直射日光をさけ、鍵のかかるなるべく低温で乾燥した場所に密封して保管する。
製造: 住友化学(株)