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抵抗性の発達と安定性
コナガを用いた淘汰試験により、BT剤における抵抗性発達速度は化学農薬に比べ遅く、かつ淘汰後の感受性回復も化学農薬に比べ速いことが明らかにされています。ごく一部の作物や実験系において抵抗性がコナガで認められた事例はありますが、高度抵抗性が実防除場面で発達した事例はまれで、抵抗性の発達程度も化学農薬に比べかなり低いレベルにあります。 |
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メカニズム
作用点である中腸上皮細胞膜上の殺虫性タンパク受容体の変化と減少により抵抗性が発達するものと考えられます。受容体はタンパクの種類ごとに異なりますので、抵抗性も殺虫性タンパクの種類ごとに発達するものと考えられます。 |
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対策
抵抗性の発達レベルが低く、感受性の回復が速いことから、BT剤は各種害虫の抵抗性対策において重要な役割を果たします。BT剤の連用を避けるように作用性の異なる薬剤との体系防除を行うことにより、BT剤のみならず他剤の抵抗性も抑えることができます。 |