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特長
■種類名:フルジオキソニル水和剤
■有効成分:フルジオキソニル・・・20.0%
■性状:類白色水和性粘稠懸濁液体
■毒性:普通物
■安全性
蚕に対する安全性・・・桑葉散布1000倍、安全基準日数0日(春蚕期、晩秋蚕期ともに影響なし)
ミツバチに対する安全性・・・直接50倍液散布、散布翌日影響なし
マルハナバチに対する安全性・・・1000倍液散布、風乾後影響なし
チリカブリダニに対する安全性・・・直接1000倍液散布、影響なし
■有効年限:3年
■包装:250ml×20瓶、500ml×20瓶
■作用機構分類:FRAC 12(E2)[フルジオキソニル]
  1. 各作物の灰色かび病・菌核病に対し、発生前からの散布で高い防除効果を示します。
  2. ベンズイミダゾール系、ジカルボキシイミド系、ジエトフェンカルブの各種薬剤耐性菌に対しても高い効果を発揮します。
  3. 長い残効性と優れた耐雨性により、安定した防除効果を示します。
  4. ミツバチ、マルハナバチ、蚕、チリカブリダニなどの有用昆虫に対して影響がほとんどありません。
灰色かび病/トマト
灰色かび病/いちご
上手な使い方
  1. 予防散布(早めの防除)を心がけて下さい。
    セイビアーフロアブル20は予防効果に優れる反面、発病後の散布では効果が安定しない場合があります。
  2. 発生初期にお使い下さい。
    発生初期に使用することにより、病気の発生を長期間抑制し、その後の防除がやりやすくなります。
  3. ローテーション散布を心がけて下さい。
    耐性菌発生回避のため使用回数を絞り、長く大事に使っていきましょう。
  4. 耕種的防除を行って下さい。
    薬剤散布だけに頼らず、まずは病気が発生しにくい環境にすることが大切です。それによって本剤の効果を最大限に生かすことになります。
※排気などを十分に行い施設内の温度を下げる。
※受精の終わった花弁は早く摘み取る。
※被害果や被害葉は出来るだけ早く処分する。
作用機構・作用性
セイビアーフロアブル20の有効成分であるフルジオキソニルは、糸状菌の原形質膜に作用するものと考えられています。作用性試験の結果により、以下の作用機構が明らかとなりました。
灰色かび病菌(Botrytis cinerea)を用いた試験
胞子発芽阻止作用 ・・・強
菌糸伸長阻止作用 ・・・強
病斑形成阻止作用 ・・・強
病斑進展阻止作用 ・・・弱
胞子形成阻止作用 ・・・強
付着器形成阻止作用 ・・・弱
セイビアーフロアブル20は、胞子形成・発芽、葉上菌糸生育、病斑形成を強く阻止します。しかし、菌の組織内侵入後は、非浸透移行性の性質により効果は劣ります。
灰色かび病の試験成績
下記試験の中で、例えば「なす」の試験例では、ベンズイミダゾール系薬剤及びジカルボキシイミド系薬剤の両剤に対する耐性菌が8割を占めた中発生条件下での試験となりましたが、セイビアーフロアブル20では高い効果が認められました。
きゅうり
病害発生状況 中発生
薬害 なし
1996、日植防宮崎試験農場
トマト
病害発生状況 中発生
薬害 なし
1995、京都府山城園芸研究所
なす
病害発生状況 中発生
薬害 なし
1995、高知県農業技術センター
いちご
病害発生状況 中発生
薬害 なし
1995、長崎県総合農林試験場
たまねぎ
病害発生状況 中発生
薬害 なし
1995、日植防高知試験農場
たまねぎ病害(ボトリチス)とセイビアーフロアブル20
たまねぎでは現在下記のボトリチス菌による病害が確認されていますが、セイビアーフロアブル20はいずれの病原菌に対しても優れた作用を示します。
病原菌 菌糸伸長mm
薬剤無添加 フルジオキソニル処理
0.1ppm 1ppm
Botrytis cinerea 灰色かび病菌 80 0 0
B.byssoidea 菌糸性腐敗病菌 66 0 0
B.squamosa 小菌核性腐敗病菌 79 0 0
B.tulipae 菌糸性腐敗病菌 79 0 0
B.allii 灰色腐敗病菌 80 0 0
  1. Botrytis cinerea 灰色かび病菌
    果菜類、果樹などの主要病害である「灰色かび病」の病原菌
  2. B.squamosa 小菌核性腐敗病菌
    いわゆる「ボトリチス葉枯れ」と呼ばれる症状の主因となる病原菌の1種。B.squamosaは寒冷期に多く、B.cinereaは温暖期に多い。
  3. B.allii たまねぎの灰色腐敗病菌
    主にたまねぎのりん茎に発生し畑でも発生するが、貯蔵・輸送中にも球茎を腐敗させる。
適用病害と使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 散布液量 フルジオキソニルを含む農薬の総使用回数
キャベツ 株腐病 1000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、種子への処理は1回以内、散布は3回以内)
菌核病 1000倍 散布 収穫3日前まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、種子への処理は1回以内、散布は3回以内)
きゅうり 褐斑病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
菌核病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
すいか 菌核病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
メロン 菌核病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
トマト 灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、種子への処理は1回以内、散布は3回以内)
ミニトマト 灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ピーマン 灰色かび病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
なす 灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
フザリウム立枯病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
豆類(未成熟、ただし、えだまめ、さやいんげん、さやえんどうを除く) 灰色かび病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
えだまめ 赤かび病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、は種前の塗沫処理は1回以内、は種後は3回以内)
さやいんげん 菌核病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
さやえんどう 菌核病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
灰色かび病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
いちご 炭疽病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
たまねぎ 黒腐菌核病 500〜1000倍 5分間苗根部浸漬 定植直前 1回 - 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
灰色腐敗病 1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
灰色腐敗病 500〜1000倍 5分間苗根部浸漬 定植直前 1回 - 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
灰色腐敗病 500倍 5分間セル苗浸漬 定植直前 1回 - 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
小菌核病 1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、定植前は1回以内、定植後は3回以内)
にら 白斑葉枯病 2000倍 散布 収穫7日前まで 1回 100〜300L/10a 1回
にんじん 菌核病 1000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
にんにく 白斑葉枯病 2000倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ふき 灰色かび病 1000倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
らっきょう 灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
ねぎ 小菌核腐敗病 1000倍 散布 収穫前日まで 3回以内 100〜300L/10a 3回以内
食用金魚草 灰色かび病 1500倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
しそ 菌核病 1500倍 散布 収穫7日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
花き類・観葉植物 灰色かび病 1000倍 散布 発病前〜発病初期 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
いんげんまめ 菌核病 1000〜1500倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、種子への処理は1回以内、散布は3回以内)
灰色かび病 1000〜1500倍 散布 収穫7日前まで 3回以内 100〜300L/10a 4回以内(但し、種子への処理は1回以内、散布は3回以内)
ばれいしょ そうか病 200倍 種いも瞬間浸漬 植付前 1回 - 1回
他作物への安全性
登録作物以外の多くの作物に対して通常の使用方法では薬害は認められていません(各1000倍液を散布。レタスを除く。)。
作物名 品種名 薬害症状の有無
黄金晴、金南風、日本晴 なし
小麦 チホク なし
とうもろこし ハニーバンタム420中早生、カクテル なし
ばれいしょ 男爵 なし
だいず タマホマレ、富貴 なし
あずき 早生夏小豆、丹波大納言 なし
いんげんまめ 金時、ケンタッキーワイダー、本金時 なし
さやいんげん ミズリー なし
らっかせい 半立性大粒種 葉の黄色化*1
中粒種 なし
すいか 縞王 なし
かぼちゃ えびす なし
ピーマン 京みどり なし
キャベツ 中早生3号、北ひかり なし
はくさい 無双 なし
だいこん 耐病総太り、おはる なし
ねぎ スマート なし
にんじん 向陽二号 なし
セルリー コーネルトップセラー なし
レタス シスコ あり*2
てんさい スターヒル なし
*1: 実用的に問題なし
*2: 結球前の散布は、外葉の黄化、生育抑制などの症状を起こす可能性があるので、付近にある場合は、かからないように十分に注意すること。
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 散布液調製時には、ビンを数回振って内部の成分をかき混ぜてから薬量を計ってください。
  • 調製した薬液は、調製した当日に使い切ってください。
  • レタスに対して薬害を生じる恐れがあるので、付近にある場合はかからないように注意してください。
  • 散布量は、対象作物の生育段階、栽培形態および散布方法に合わせて調節してください。
  • 繰り返し使用する場合は散布間隔を7日以上あけるようにしてください。
  • 連用は避け、作用性の異なる薬剤と輪番で使用してください。
  • 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬効・薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、普及指導センター、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用・保管上の注意
  • 本剤は眼に対して弱い刺激性があるので、眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗してください。
  • 使用の際は不浸透性手袋などを着用してください。
  • 使用済みの空ビン、散布薬液の調製容器、散布器具などは水でよく洗浄し、その洗浄液は灌漑水路、排水路、河川、湖沼、井戸などの水系へ流さず、当該薬液を処理した圃場内で作物の安全を確認の上、始末してください。
  • 直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に食品と区別し、密栓して保管してください。
製造: シンジェンタ ジャパン(株)