農薬情報>除草剤>水稲用


特長
■種類名:フェントラザミド・ベンゾビシクロン・ベンゾフェナップ水和剤
■有効成分
:フェントラザミド・・・3.7%(20g)
:ベンゾビシクロン・・・3.7%(20g)
:ベンゾフェナップ・・・14.7%(80g)
■性状:類白色水和性粘稠懸濁液体
■毒性:普通物
急性経口毒性LD50 ラット・マウス(♂・♀) LC50>5,000mg/kg
急性経皮毒性LD50 ラット(♂・♀) LC50>2,000mg/kg
コイ LC50(48hr) 83.5ppm
ミジンコ LC50(3hr) >1,000ppm
■安全性
項目 フェントラザミド ベンゾビシクロン ベンゾフェナップ
急性経口毒性LD50 ラット・マウス(♂・♀) >5,000mg/kg >5,000mg/kg >15,000mg/kg
急性経皮毒性LD50 ラット(♂・♀) >2,000mg/kg >2,000mg/kg >2,000mg/kg
魚毒性 コイ(48hr) >3.2ppm >10.0ppm >10.0ppm
ミジンコ(3hr) >10.0ppm >1.0ppm >10.0ppm
■有効年限:3年
■包装:500ml×20本
■作用機構分類
HRAC K3(15)[フェントラザミド]
HRAC F2[ベンゾビシクロン]
HRAC F2(27)[ベンゾフェナップ]

【各有効成分の殺草成分】

フェントラザミド 雑草の根部、茎葉基部より吸収され、生長点の細胞分裂に作用し、伸長を阻害することにより、雑草の生育を停止させて枯死させる。作用機作としては、細胞分裂阻害、脂肪酸およびタンパク質生合成阻害が推定される。
ベンゾビシクロン 雑草の根部、幼芽部、茎葉基部より吸収され、処理後に展開する新葉に白化症状が発現し、枯死させる。白化症状のメカニズムはカロチノイド合成中間体の蓄積、生合成の停止、クロロフィル含有量の低下が考えられる。
ベンゾフェナップ 雑草の根部、茎葉基部より吸収され、白化症状を引き起こし枯死させる。作用機構は、クロロフィルの生成阻害が主なものと推定されている。

  • 広範囲の水田雑草に効果が高い、非スルホニルウレア系の初期一発処理除草剤。
    ノビエをはじめとする水田一年生雑草からホタルイ、ウリカワ、ミズガヤツリ等の多年生雑草まで、広範囲の水田雑草に高い効果を示します。
    また、スルホニルウレア系除草剤に感受性の低下したホタルイ、アゼナ類、コナギ、ミズアオイ等にも高い除草効果を発揮する初期一発処理除草剤です。
  • 散布適期幅が広く、安定した効果。
    ノビエの発生前から2葉期までの散布で各種雑草に安定した効果を発揮しますので、田植え後ゆとりを持って散布できます。
  • 抑草持続効果が長い。
    各種の水田雑草に対し、50日程度の抑草効果が期待できますので、田植え後1回の散布で長期間、雑草の発生を抑制します。
  • 水稲に対し優れた安全性。
    各有効成分とも移植水稲と各種雑草との間に選択性が高く、移植後早い時期の散布でも移植水稲に対する影響はほとんどありませんので、安心して使用できます。
  • 人畜、魚介、環境への高い安全性。
    人畜・魚介類に対する安全性が高く、土壌残留の心配もなく、後作物に対する影響は認められておりません。
適用雑草及び使用方法
作物名 適用雑草名 使用量 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 フェントラザミドを含む農薬の総使用回数 ベンゾビシクロンを含む農薬の総使用回数 ベンゾフェナップを含む農薬の総使用回数
移植水稲 水田一年生雑草 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
水田一年生雑草 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
ウリカワ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ウリカワ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
エゾノサヤヌカグサ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
エゾノサヤヌカグサ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
オモダカ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
オモダカ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
シズイ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
シズイ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
ヒルムシロ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ヒルムシロ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
ヘラオモダカ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ヘラオモダカ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
ホタルイ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ホタルイ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
マツバイ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
マツバイ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
ミズガヤツリ 500ml/10a 原液湛水散布、水口施用又は無人ヘリコプターによる滴下 移植直後〜ノビエ2.5葉期(但し、移植後30日まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ミズガヤツリ 500ml/10a 田植同時散布機で施用 移植時 1回 1回 2回以内 2回以内
直播水稲 水田一年生雑草 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ウリカワ 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ヒルムシロ 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ホタルイ 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
マツバイ 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
ミズガヤツリ 500ml/10a 原液湛水散布又は無人ヘリコプターによる滴下 イネ1葉期〜ノビエ2.5葉期(但し、収穫90日前まで) 1回 1回 2回以内 2回以内
全ての適用雑草名の「適用土壌」及び「適用地帯」の欄を削除し、適用雑草名から地域名を削除。
新しく設定された除草剤の「使用時期」について
ホタルイ
ミズアオイ
アメリカアゼナ
アゼナ
コナギ
ノビエ
ミズガヤツリ
マツバイ
ウリカワ
ヘラオモダカ
エゾノサヤヌカグサ
ヒルムシロ
上手な使い方
  • 使用時期
    本剤は移植直後〜ノビエ2葉期(北海道・東北は移植後15日、北陸・関東以西は移植後12日)の適用となっていますが、雑草は気象条件や圃場条件により、発生時期や生育スピードが異なる場合がありますので、より安定した効果を得るために、移植後3日〜ノビエ1.5葉期に散布して下さい。
    なお、多年生雑草は生育段階によって効果にフレが出ますので、必ず適期に散布して下さい。
  • 使用方法
    散布量:10アール当たり500ml(ボトル1本)です。
    ・・・ 【手振り散布】 ・・・
    1. 散布前に拡散性を一層高めるために、湛水深を3〜5cmにし、水の出入りをしっかり止めて下さい。また、田面が露出しないようにして下さい。
      1. 散布前にキャップをしめたままボトルを軽く上下に数回振って下さい。
      2. キャップをとり、ボトルを振り原液をそのまま田面に散布して下さい。
      3. 散布時に体にかからないように、ボトルは腰の高さより下で振って下さい。また、風のある時は風上から散布して下さい。
      4. 幅30m以下の水田では、畦畔を歩きながら約3〜4m毎に一振りずつ散布して下さい。幅30mを超える水田では、畦畔からの散布に加え、水田内での散布を組み合わせて下さい。
    2. 散布後少なくとも3〜4日間は通常の湛水深(3〜5cm)を保ち、落水、かけ流しをしないで下さい。本剤はボトル1本(500ml)を25〜30回振ることにより、ほぼ全量が散布できるようになっています。
試験成績
  • 除草効果
    1. SU剤抵抗性イヌホタルイ(北海道岩見沢産)に対する効果
      平成11年 北海道中央農試
      • 植代: 5/18
      • 移植:5/24
      • 調査:7/13、15

    2. SU剤抵抗性ミズアオイ(本葉1葉期)に対する効果
      平成11年 北海道中央農試稲作部
      • 処理:6/3(移植後16日)

    3. SU剤抵抗性アメリカアゼナ(宮城県K町産)に対する効果
      平成11年 クミアイ化学工業(株)東北研究センター圃場試験

    4. エゾノサヤヌカグサに対する効果
      平成13年 (株)エス・ディー・エス バイオテックつくば研究所ポット試験

  • 薬害
    1. 処理時期別の移植水稲に対する薬害
      平成10〜12年 日植調委託試験成績累計

    2. 土壌条件別の移植水稲に対する薬害
      平成10年〜12年 日植調委託試験成績累計

  • 現地圃場での拡散性(田面水中濃度)

    • 実施場所:北海道深川市音江
    • 面積:44a
    • 品種:きらら397
    • サンプリング:散布6時間後及び24時間後
    • 育苗:成苗移植
    • 土壌:壌土
    • 耕種概要
      • 代かき:5/18
      • 田植日:5/25
      • 散布日:5/28
      • 処理薬量:500ml
      • 散布方法:手振り散布
      • 散布位置:畦畔
      • 風:1m以下
    • 処理後37日目に観察調査した結果、効果・薬害とも問題ありませんでした。
使用上の注意事項
使用上の注意
  • 使用前にボトルを数回、振ってから散布して下さい。
  • 使用量に合わせ秤量し、使いきって下さい。
  • 本剤は雑草の発生前から発生初期に有効なので、ノビエ2.5葉期までに、時期を失しないように散布すること。なお、多年生雑草は生育段階によって効果にふれが出るので、必ず適期に散布するように注意すること。ホタルイ、ウリカワ、ミズガヤツリ、エゾノサヤヌカグサ、ヘラオモダカは2葉期まで、ヒルムシロは発生期まで、オモダカは発生始期まで、シズイは草丈3cmまでが本剤の散布適期である。また、イボクサ(一年生雑草)は再生始期までが本剤の散布適期である。
  • 移植前後の初期除草剤による土壌処理との体系で使用する場合には、雑草の発生状況をよく観察し、時期を失しないように適期に散布して下さい。
  • 苗の植付けが均一となるように整地、代かきを丁寧に行い、ワラくずなどの浮遊物はできるだけ取り除いて下さい。未熟有機物を施用した場合は、とくに代かきを丁寧に行って下さい。
  • 著しい多雨条件では除草効果が低下する場合がありますので使用しないで下さい。
  • シズイは発生期間が長く、遅い発生のものまでは十分効果を示しませんので、有効な後処理剤と組み合わせて使用して下さい。
  • オモダカは有効な前処理剤または後処理剤と組み合わせて使用する。連年施用することにより、さらに効果が向上する。
  • 本剤は、移植前に生育したミズガヤツリには効果が劣りますので、物理的防除方法などを用いて移植前に防除してから使用して下さい。
  • 散布の際は水の出入りを止めて、通常の湛水状態のまま本剤を水田全面にゆきわたるように散布し、散布後少なくとも3 〜 4日は水深3 〜 5cmの湛水状態を保ち、田面を露出させたり、水を切らしたりしないようにして下さい。また、散布後7日間は落水やかけ流しを行わないで下さい。
  • 水口施用の場合は、入水時に本剤を水口に施用し、流入水とともに水田全面に拡散させて下さい。処理後田面水が通常の湛水状態(湛水深3 〜 5cm)に達した時に必ず水を止め、田面水があふれ出ないように注意して下さい。
  • 下記のような条件では、初期生育抑制を生ずる恐れがありますので、使用を避けて下さい。とくに、これらの条件が重なる場合は、初期生育が著しく抑制されるので注意して下さい。
    1. 異常高温の時、あるいは散布後数日以内に梅雨明けになるなど異常高温が予想される時
    2. 活着遅延を生ずるような異常低温の時
    3. 砂質土壌の水田および漏水の大きな水田(減水深2cm/日以上)
    4. 軟弱な苗を移植した水田
    5. 極端な浅植の水田
    6. 植え穴のもどりが悪い水田
  • 直播水稲に使用する場合は以下に注意して下さい。
    1. 発芽直後の稲に対して薬害を生じる恐れがありますので、適切な覆土を行い、稲の1葉期以降に散布して下さい。
    2. 稲の根が露出した条件では薬害を生じる恐れがありますので使用を避けて下さい。
  • 乾田直播では、入水前散布の初期剤との体系で使用することが望ましいです。
  • 乾田直播の場合は、入水後しばらくは漏水が多く、効果不足や薬害の出る恐れがありますので漏水が少なくなってから散布して下さい。
  • 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにすること。
  • 本剤を無人ヘリコプターで滴下する場合は、次の注意を守って下さい。
    1. 滴下は使用機種の使用基準に従って実施して下さい。
    2. 滴下に当っては散布装置のノズルを取り外して下さい。
    3. 作業中、薬液が漏れないように機体の配管その他装置の十分な点検を行って下さい。
    4. 隣接する圃場に水稲以外の作物が栽培されている場合は、無人ヘリコプターによる本剤の滴下は行わないで下さい。
    5. 水源池、飲料水等に本剤が流入しないように十分注意して下さい。
    6. 薬剤滴下に使用した装置は十分洗浄し、薬液タンクの洗浄廃液は安全な場所に処理して下さい。
    7. 本剤の滴下に使用した無人ヘリコプターの散布装置は、水稲以外の作物への薬剤散布には使用しないで下さい。
  • 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し、とくに初めて使用する場合や異常気象時は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用上の注意
  • 本剤は皮膚に対して弱い刺激性がありますので皮膚に付着しないよう注意して下さい。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落として下さい。
  • かぶれやすい体質の人は、取扱いに十分注意して下さい。
  • 水産動植物(藻類)に影響を及ぼしますので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用して下さい。
  • 散布後は水管理に注意して下さい。
  • 散布器具および容器の洗浄水は、河川等に流さないで下さい。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理して下さい。
  • 直射日光を避け、なるべく低温な場所に密栓して保管して下さい。
  • 漏出時は、保護具を着用し布・砂等に吸収させ回収して下さい。
  • 火災時は、適切な保護具を着用し消化剤等で消化に努めて下さい。
  • 移送取扱いは、ていねいに行って下さい。
製造: (株)エス・ディー・エス バイオテック
販売: バイエルクロップサイエンス(株)
OATアグリオ(株)