昨年は、日米で遺伝子組み換え とうもろこし「スターリンク」の混入問題が表面化。遺伝子組み換え食品に対する扱いに消費者の不信が高まった。もっとも4月以降製造分からの表示義務化に備え、国内では非組み換えへの移行が進み、組み換え表示を実際目にする機会は輸入加工食品などに限られそうだ。
これまでに国内で年間100万トンの需要がある豆腐や納豆向けの大豆では全量が、年間400万トンの需要がある食品・工業用とうもろこしでは食品向け300万トン弱が、非組み換え分別流通品へそれぞれ移行した。
非組み換え品への転換によるコスト増は食品メーカーにとって深刻。非組み換え作物は大豆で不分別品より1割強、とうもろこしで同2〜3割高く、原料コスト上昇分を製品価格に転嫁できていない。豆腐業界は「非組み換え原料に替えても(従来以上に)売れるわけではない」(木嶋弘倫・日本豆腐協会専務理事)との声も出ている。 |