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マイナー作物対策


マイナー作物対策について
  • 平成15年3月の農薬取締法の改正により、食用作物等については、登録された適用作物以外の農作物などに農薬を使用しないことが義務化され、これに違反した場合は罰則がかかること等が規定された。
    使用可能な農薬が限られているマイナー作物の安定生産を確保するため、農作物の形状、利用部位などから類似性の高い作物をグループ化し、グループごとに農薬登録ができる仕組みを導入するとともに、当面の経過措置として、法施行(15年3月)後2年程度の間、都道府県知事が申請し、農林水産大臣が承認した場合には、農薬が使用できる仕組みを設けたところである。
  • 作物グループ化の検討について
    作物グループ化については、現在11グループを設定しているが、「残留農薬評価のための地域特産作物の分類法の開発」〔技術会議事務局の研究事業(平成15〜17年度)〕において、4作物郡(ウリ科農作物、イネ科農作物、シソ科農作物、セリ科農作物)の更なるグループ化を検討しているところである。
    さらに平成17年度からは、農薬残留モデルの確立及びモデルに基づいた更なるマイナー作物の分類を行うための研究を開始したところである。
  • 経過措置の取消しについて
    平成17年3月までの経過措置として、農林水産大臣が承認した作物について農薬が使用できることとしてきたが、緊急性・必要性が高い作物で、気象要因などにより登録に必要なデータが収集できなかったもの等について、経過措置の延長を行い、この間に農薬登録拡大を進めることとしているところである。
経過措置承認農薬の取扱状況
これまでに登録されたもの・・・292件
作物別リスト
薬剤別リスト
経過措置を延長するもの
各県要望ののべ数・・・2963件(うち、2068件は登録申請中又は準備中)
県別リスト(農水省ホームページ マイナー作物対策コーナー)
登録内容の変更に伴う表示変更ラベル運用マニュアル
背景
  1. 農薬については、日常的に適用拡大登録が行われているし、また、必要に応じ、適用内容の制限方向への変更登録もなされる。
  2. 経過措置対応に伴うマイナー作物に必要な農薬の適用拡大登録については、現在、各県で登録に必要なデータ作成が行われているところであり、順調にゆけば本年度中に、1000程度の作物と農薬の組合せについて、登録申請が行われる見込みである。
  3. 適用拡大登録がなされた農薬については、農薬取締法第七条に従い、農薬製造者及び輸入者(以下「農薬製造者等」という。)は速やかに新ラベル製品を製造・出荷することとするが、流通在庫等との関係で適用拡大登録後しばらくの間は、旧ラベル(適用拡大登録前の登録内容が記載)の製品が流通する場合がある。
  4. 農薬はラベルの表示に従って使用することが必要なため、上記の事情から適用拡大登録がなされた農薬の旧ラベル製品を、新たに適用が拡大登録された作物に使用する場合には、農薬販売者は農薬製造者等に連絡の上、表示変更ラベルの送付を受け、農薬販売者が表示変更ラベルを貼付して使用する必要がある。
    注意1
    表示変更ラベルは、当該農薬を新たに適用拡大登録された作物に使用する場合に限って必要となるものであり、旧ラベルに記載のある作物に使用する場合には、旧ラベルのまま使用できる。
    同様に、農薬取締法第六条の三で規定されている職権による登録変更を除き、一部作物の削除、使用方法の制限(使用回数の削減、収穫前日数の増加等)等の変更を伴う登録内容の変更があった場合であっても、旧ラベルの記載通りに使用することは農薬取締法上問題がない。
適用拡大登録があった農薬の旧ラベル品を販売する場合の事務の流れ
  1. 農薬使用者からの農薬販売者への要請(「新たに適用拡大登録された作物に使用したいが、旧ラベル製品には適用拡大登録された作物の記載がないため、表示変更ラベルを貼付した農薬がほしい」など)に基づき、
  2. 農薬販売者から当該農薬製造者等に連絡及び相談
  3. 農薬製造者等から表示変更ラベルの送付(メール、郵送など)
  4. 電話、メール等による委託
    電話、メール等により、農薬製造者等から農薬販売者に対しラベルの貼付を委託(農薬取締法上、ラベル表示は農薬製造者等の責務となっているため、農薬製造者等から農薬販売者に対して、ラベルを貼付することについて委託する必要がある。)
  5. 4の委託に基づき、農薬販売者が当該農薬に表示変更ラベルを貼付
  6. 農薬販売者が農薬を販売
    注意2
    農薬取締法ではラベル表示について、容器(又は包装)に定められた事項を表示することとされている。
    従って、農薬製造者等から表示変更ラベルの送付を受けて農薬販売者が旧ラベル品を販売する場合には、表示変更ラベルを容器又は包装に貼付して販売する。
表示変更ラベルの例
表示変更ラベル
農林水産省登録
第○○○○○号
殺虫剤
○○○○水和剤
xxxx水和剤

平成16年9月14日付けで以下の作物に適用拡大登録されました。
作物名 適用病害虫 希釈倍数
(倍)
使用液量 使用時期 本剤の
使用回数
xxxxを
含む農薬の
総使用回数
使用方法
あずき アブラムシ類 3000 150〜300
L/10a
収穫7日
前まで
4回以内 4回以内 散布
使用上の注意事項などについては、製品に貼付されているラベルを参照のこと。

△△△株式会社
注意3
表示変更ラベルには、農薬登録番号、農薬名、適用拡大登録された期日、適用拡大登録内容、会社名等が記載されている。このような情報が記載されていればチラシのような体裁のものについても、表示変更ラベルとみなすことができる。